前回、「新規ユーザー獲得の先にあるもの」でプッシュ通知を用いた新規獲得ユーザーに対するリテンション施策の重要性について解説した。

プッシュ通知は非常に有効なリテンション施策のひとつである。しかしながら、Android の場合、多くのユーザーがプッシュ通知の受信拒否が出来ないため、通知の乱発やタイミングの悪い通知がユーザーにストレスを与えアンインストールを促進しかねない。まさに諸刃の剣でもある。ユーザーからポジティブに捉えて貰えるタイミングを見つけてプッシュ通知することが重要だ。

今回は自社運営 Android アプリ「100円から即交換の得するアプリ Apptoyou ※」利用ユーザーの曜日・時間別の動向を紹介する。過去1か月間の時間別課金データを基にして分析した。プッシュ通知配信時、またはメンテナンス実施時の参考にして頂ければ幸いだ。※ Google Play 上のライフスタイルカテゴリーに属する無料アプリ

まず着目したのが“ユーザーは平日と週末のどちらが活性化するか?”である。平日5日間の平均と、土曜、日曜を比較した。

アプリの利用ユーザーが活性化するのはいつか

平日を100%とした場合、土曜の活性係数は90%で、日曜の活性係数は75%であった。日曜は比較的ユーザーが動きにくい傾向にあるようだ。

続いて、時間帯別の動きを比較する。平日5日間の平均的な課金数と、土曜、日曜の課金数を時間帯別にグラフ化した。

時間帯別平均課金数(平日平均)

時間帯別平均課金数(土曜日)

時間帯別平均課金数(日曜日)

まずは、朝〜午前中の動きだ。平日と土曜はピークがない。唯一、日曜のみが10時に活性化しているようだ。

次に、昼〜夕方である。平日はピークなし。土曜は13時を頂点としたピークが見られた。その後、15時に若干落ち込むものの夜のピークに向けて着実に活性化しているようだ。日曜は13時にピークが存在し、16時まで落ち込む。

最後に、夜の動き。平日と土曜は共に18時以降を頂点とした山なり形であるが、ピーク時間に2時間の差異がある。平日のピーク20時に対して土曜は18時だった。また、平日の20時から深夜にかけての下降に対して、土曜の18時から深夜にかけての下降の方が急傾斜である。日曜の夜は21時に一時的に活性化するが、22時以降はほとんど沈静化していると言ってよいだろう。

ざっと、下記のようにまとめてみた。
・平日のピークは20時以降。深夜帯も活性化している
・土曜のピークは18時だが、平日に比べると20時以降は急下降する
・午前中にピークが存在するのは日曜のみ
・平日と土曜のピークである18〜20時は日曜では沈静化している
・日曜の夜は沈静化する

自社アプリでユーザーが活性化する時間帯を把握することは非常に重要である。ユーザーがアクセスしやすい時間にプッシュ通知を送り、リテンション効果を最大化出来るうえに、システムメンテナンスやアプリケーションのアップデートに適した“ユーザーへの影響が少ない”時間帯を導く事も出来る。

今回の分析は自社運営の Android アプリ「Apptoyou」から計測したデータをもとにしたものである。あくまでも一例に過ぎない。ぜひ自社アプリのデータ分析を進めて頂きたい。Google Analytics などのアクセス解析ツールを利用したり、サーバー情報のアクセスログを解析するなど、データ分析に必要な環境を整えて、自社アプリの運営に活用してみてはいかがだろうか。

執筆:株式会社ネットマーケティング 斉藤勇太
記事提供:株式会社ネットマーケティング