IT 専門調査会社 IDC Japan は情報システムの構築、導入、運用などを含む、国内 IT サービス市場予測を発表した。

それによると、2012年は前年比1.9%増と4年ぶりにプラス成長を回復し、市場規模は4兆9,369億円に。また2017年の同市場規模は5兆3,442億円と、2012年から2017年の年間平均成長率は1.6%と予測している。

2012年国内 IT 市場、4年ぶりのプラス成長だが中長期的には鈍化傾向−IDC Japan調査
国内 IT サービス市場 支出額予測 2011~2017

同市場がプラス成長となったのは、2008年以来4年ぶり。これは2008年以降の景気後退や東日本大震災で延伸されていた、製造業を中心とした投資の回復によるものとみられる。通信事業者のスマートフォン需要に伴うシステム増強のための投資や、業種を問わないプライベートクラウドを利用したシステム構築の拡大も、市場の成長に寄与したという。

2013年以降も同市場は、経済の緩やかな回復を背景にプラス成長を継続する見込み。しかし、2012年に見られた東日本大震災により延伸された投資の再開も、2013年には一巡し、2014年以降は成長率を鈍化させていく、と予測している。

国内 IT サービス市場は短期的には回復傾向にあるものの、中長期的な成長のポテンシャルが大きく高まってはいない。

IDC Japan IT サービス/コミュニケーションズ/ユーザーサーベイグループディレクターの寄藤幸治氏は「ベンダー各社は、第3のプラットフォームへの取り組み、顧客とのアライアンスによる新規市場開拓、提供サービスや顧客セグメント拡充といったビジネスモデルの転換など、市場の変化を注視しつつ、自らも変革し続けなければ、今後の国内 IT サービス市場における生き残りが難しいものになる」と分析している。