街角のカフェ、空港、ホテルのロビー。私たちは、世界中どこにいてもモバイルインターネットユーザーを見かけるようになった。モバイルインターネットの利用はスマートフォンの浸透により、今後5年間でさらなる成長が見込まれている。

Cisco Systems が公表した最新のモバイルトラフィック予測「Cisco Visual Networking Index : Global Mobile Data Traffic Forecast Update, 2012–2017」によれば、モバイルインターネットの利用者数は2012年時点での43億人から、2017年には52億人にまで増加するという。Cisco は、これらのユーザーが今後より高速な回線を使用し、これまで以上にビデオを視聴するようになると見ている。2012年の時点ですでに、モバイルトラフィックの51%はビデオによるものだった。2017年までには、その割合は66%にまで高まると予測されている。

Cisco はまた、世界におけるモバイルトラフィックの年間増加率を66%と予測。トラフィックは、2017年までに134エクサバイトに達するとしている。

2G/3G/4G 回線

今後のモバイルトラフィックの成長を支える鍵となるのは、4G 回線のさらなる浸透だ。Cisco によれば、4G 回線は2012年時点ですでにモバイルデータトラフィックの14%を占めているが、2017年には45%に達すると予測している。

モバイルトラフィックは今後5年で13倍に−鍵を握るのは4G の普及
2G/3G/4G 回線によるモバイルデータトラフィック予測(出典:Cisco)

4G 回線によるデータトラフィックは増加しているが、4G回線を利用しているユーザー数はわずかだ。2012年時点では、4G 回線による接続数は、全体のわずか1%に過ぎなかった。2017年には10%にまで達するという。

Cisco のサービスプロバイダーマーケティング担当ディレクターである Thomas Barnett 氏は InternetNews.com に対し、2G、3G 回線による接続が世界の多数を占めているなか、4G 回線によるトラフィックがすでにモバイルトラフィック全体に大きな影響を与えていることは驚きだったと述べた。また、Barnett 氏は、4G 回線が普及するのはこれからだと語った。

「3G がモバイル接続の10%に達するには、およそ7年かかった。4G の普及にも、同じくらいの時間が必要となるだろう」

2G/3G/4G 接続によるモバイル接続数(出典:Cisco)
2G/3G/4G 接続によるモバイル接続数(出典:Cisco)

タブレットからのトラフィック

タブレットの利用は世界中で増加傾向にあるが、モバイルトラフィックには大きな影響を与えることはないという。Cisco はモバイルインターネットを 2G/3G/4G 接続によるものと定義し、Wi-Fi からの接続を含まないとしているためだ。現在、ほとんどのタブレットユーザーは、インターネット接続に Wi-Fi を利用している。

Cisco アナリストである Arielle Sumits 氏は InternetNews.com に対し、2012年の時点ではタブレットからのトラフィックは、モバイルトラフィック全体の3.4%を占めるに過ぎなかったと述べた。2017年時点でも、その比率は12%に留まるだろうと予測する。

「タブレット登場時には、モバイルトラフィックのかなりの部分をタブレットが占めるだろうと予測されていた。だが、実際はタブレット利用者の多くが Wi-Fi 接続のみを利用していることがわかった。2017年になっても、この状況に大きな変化はないと予測される」

タブレットからのインターネット接続方法(2G/3G/4G 回線 vs. Wi-Fi のみ)(出典:Cisco)
タブレットからのインターネット接続方法(2G/3G/4G 回線 vs. Wi-Fi のみ)(出典:Cisco)

モバイルトラフィックは今後急成長を見せるが、全インターネットトラフィックに占める割合はまだ低い。

「モバイルトラフィックは、2012年の時点では全 IP トラフィックの2%でしかない。2017年になっても、9%にしかならないだろう。モバイルトラフィックは、IP トラフィック全体から見ればまだ少数派だ」

Sean Michael Kerner
Sean Michael Kerner は、InternetNews.com の主任編集者。