IDC Japan は、全世界における2011年のデジタルハードコピーデバイスからの印刷ページ数を発表した。それによると、2011年に全世界のプリンターや MFP(マルチファンクションペリフェラル)などデジタルハードコピーデバイスから出力(含むコピー)された印刷ページ数は3兆900億ページで、前年度比1.0%減となった。

地域別に見ると、新興国における印刷ページ数は前年比7.5%増で、特にラテンアメリカと、日本を除く東南アジアの成長がけん引している。一方、先進国では前年比5.0%減で、厳しい経済状況に加えて、マネージドプリントサービス、環境対応、ドキュメントワークフロー自動化などが印刷ページ数に影響したと考えられる。

製品別では、プリンターおよびシングルファンクションデジタルコピー機からの印刷ページ数が減少、総印刷ページ数に占める比率もともに低下した。一方、MFP から出力された印刷ページ数は増加し、総印刷ページ数中の比率も高くなった。MFP の出力増加傾向は地域で違いがあり、新興国では2桁成長、先進国では1桁成長となった。また、先進国のプリンターは、設置台数および印刷ページ数ともに大幅減となった。

レーザー方式では、設置台数はプリンターのほうが多いにもかかわらず、印刷ページ数は MFP からの出力が大きな割合を占めた。レーザープリンターは、全世界で1兆1,000億ページの印刷ページ数が出力されたが、それでも前年度比2.4%の減少だった。

インクジェット方式では、印刷ページ数および設置台数ともに、プリンターよりも MFP が多かった。

一方、カラーレーザー方式からの出力は、先進国、新興国ともに増加した。先進国では設置台数が2桁成長だが、印刷ページ数は1桁成長にとどまっている。また新興国では、カラー MFP からの出力が2桁成長となった。

IDC Japan イメージング、プリンティング&ドキュメントソリューション グループマネージャーの石田 英次氏は、以下のように述べている。

「2011年の全世界のデジタルハードコピーデバイスにおける印刷ページ数は、前年比1.0%減となった。これは、新興国での大幅な増加傾向よりも、先進国における減少傾向の影響が大きかったためである。先進国の減少傾向には、マネージドプリントサービス、環境対応、ドキュメントワークフロー自動化といった印刷削減の動きが影響しているものと考えられる。また、今後はモバイルやクラウドといった ICT 環境の変化が印刷ページ数に影響を与える可能性があり、将来動向に十分留意する必要がある。ベンダーは、印刷ページ数の地域別傾向と ICT 環境の変化を恒常的に把握し、注意深く事業計画を策定する必要がある」