IDC Japan は、国内 BA(Business Analytics)ソフトウェア市場について、2011年の分析と2016年までの予測を発表した。調査結果によると、2011年の国内BA市場規模は、1,371億7,800万円で、前年比成長率は4.8%と堅調な伸びを示した。また、2011年〜2016年の年間平均成長率(CAGR:Compound Average Growth Rate)は5.4%と拡大し、2016年には1,784億2,600万円に達する、と予測している。

IDC が定義する BAソフトウェア群の中で最も市場規模が大きいのは DWH(データウェアハウス)で、2011年の前年比成長率は5.0%だった。次いで2番目は BI(Business Intelligence)ツールで前年比成長率は4.9%、3番目はパフォーマンス管理/アナリティクスアプリケーションで、前年比成長率は6.6%となった。

特に、ワークフォースアナリティクスとCRM(Customer Relationship Management)アナリティクスは、パフォーマンス管理/アナリティクスアプリケーション群の中でも高い成長性が見込まれる市場で、2011年〜2016年の年平均成長率は二桁台で伸びる、と IDC Japan では分析している。

BA ソフトウェアを構成する上記3つの市場(DWH、BIツール、パフォーマンス管理/アナリティクスアプリケーション)は、BA ソフトウェア全体の約95%を占める。

コンテンツ分析ツールは、現時点で BA ソフトウェアに占める構成比は小さいものの、2011年〜2016年の CAGR は24.0%と、最も高い成長を示すと IDC では予測している。これは、構造化データのみならず、SNS(Social Network Services)やコンタクトセンター、Web サイトでの FAQ(frequently asked questions:よくある質問)やレビューコメントなど、VOC(Voice of Customer)の素早い分析に対する IT 投資が拡大する、と IDC では分析している。

国内 BA ソフトウェアは、経営層から運用層まで、幅広く活用する機運が高まっており、2016年に向けて、国内 IT ソリューションのなかでも高い成長率を見込む数少ない伸び代の領域だ、と IDC では分析している。

しかし、世界 BA ソフトウェア市場の CAGR は二桁台の伸びを示しており、欧米地域と比較すると国内 BA ソフトウェア市場の CAGR は低い。

IDC Japan ソフトウェア&セキュリティ グループマネージャーの赤城 知子氏は、この点について、以下のように述べている。

「国内 BA ソフトウェアは世界市場同様に、CAGR が二桁台で拡大する潜在的市場規模がある。しかし、市場成長を阻むひとつの要因は、企業のビジネスアナリストが、欧米諸国に比べて圧倒的に不足している点にある。BA ソフトウェアベンダーは、ビジネスアナリスト不在の企業でも活用可能な UI(User Interface)や、業務分析テンプレートの投入に注力する一方で、より高度な BA ソフトウェアの活用を推進するために、企業経営層に対してビジネスアナリストの必要性を説き、専任者育成に向けた積極的な投資を働きかける地道かつ継続的な活動が必要である」

国内 BA ソフトウェア市場、堅調な成長だがビジネスアナリストが不足
国内BAソフトウェア市場 売上額予測、2011〜2016年
(出典:IDC Japan)