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アドネットワーク配信の仕組みと成功のキーファクター

アドバタイジングドットコム・ジャパン株式会社 広告営業部部長 竹谷直彦
2009年11月13日 / 11:00
 
 
今回は前回述べた広告主がアドネットワークに求める「効果」を達成するために、どのような点に留意してアドネットワークを選定すべきかにテーマを絞って話をしたい。 

■アドネットワーク選定の基準とは

アドネットワーク各社のセールスシートなどを見ていると、主に以下の3つのポイントに注力していることが分かる。

・規模
・ターゲティング
・配信先

各ポイントともアドネットワーク選定における大切な要素ではあるが、どの点を重視し、何を基準にして考えればいいのか、以下でアドネットワークを選定する際の基準となる点を整理していこう。

■規模とは
アドネットワークの規模とは何を指すのだろうか。インプレッション数、ユニークユーザー数、ユニークブラウザ数など、幾つかの基準があるが、米国においてはネットワークの規模を指す数値として評価されるのは、多くがユニークユーザー数によるリーチ率である。前回のコラムでも述べたが、この数値は comScore のように第三者機関により毎月発表される数値で、公正な目線として評価されることが多い。

また、広告主の視点からも何人のユニークな人間に広告を到達することができるかという点で、この数値が最も広告の価値を測るにふさわしい基準といえる。

■ターゲティングとは
アドネットワークではよく耳にするようになった言葉だが、この「ターゲティング」配信こそが、ネットワークの特徴を出すポイントとなる。媒体基準での選定をせずに、複数の媒体を大きく束ねて配信をするアドネットワークでは、選定の大きなポイントといえる。

例えば、米国では各ユーザーのプロファイルデータを取得し、性別、年齢、配偶者の有無や、世帯年収などのさまざまな人口統計によるターゲティングメニューがある。

一方日本では、IP をベースにしたエリアターゲティングや、サイトの既訪問者をセグメントするリターゲティングなどが中心となっているが、これらは「ターゲティング」というよりも、アクセス元データを基にターゲットセグメントして配信しているとも言える。今後は米国で多く見られる、テクノロジーを中心にした結果(レスポンス)重視の最適化配信が、ROI 重視の広告主のニーズに応えるひとつの答えになると想定されている。

■アドネットワークの配信先
アドネットワークの特徴の一つとして、個別の媒体を選定することができないことが挙げられる。しかし、これは決してネガティブなことではなく、チャレンジしたくとも個別の出稿を行うリスクの大きかった個々の媒体にも配信されるため、今までリーチできなかった新しいユーザーへのアプローチも可能となる。出稿を CPC や CPA で行うことで広告主のリスクは抑えられるので、新規ユーザーを取り込みたい広告主にとっては有効な手段だろう。

また、アドネットワークを選定する上で重要な点として、各ネットワークの特徴と自社のターゲットを踏まえて出稿先を検討することが挙げられる。例えば、非常に若いT層(13歳から19歳までの男女)をターゲットにするのであれば、モバイル系やブログ系中心のネットワークが選択肢に入るだろうし、F1層(20〜34歳の女性)で高額な商材をブランディングで利用したいのであれば、垂直型のアドネットワークを選択するといったような具合だ。

いずれにせよ、アドネットワークの特徴を生かした効果的な施策を選ぶのであれば、ネットワーク内の媒体に自社のブランドを傷つけるようなコンテンツが含まれていないことを前提に、幅広いジャンルの媒体を有するネットワークで、セグメントやターゲティング配信にことである。これにより、個別の媒体属性レベルではなくよりターゲットに近い配信が可能になる。

また、アドネットワークは廉価な媒体を束ねていると見られがちだが、配信量の無駄な垂れ流しを避け、広告施策としてブランディングとパフォーマンス双方の目的をある程度達成できるネットワークを検討することが重要だといえる。

■アドネットワーク成功のキーとなる条件
アドネットワーク選定の条件となる要素についてはすでに述べたとおりだ。では、どこに重点を置いてネットワークを選定すれば企業のオンライン広告プロモーションは成功に近づくのだろうか。

日本においては、まだ特徴として述べられることの少ない「技術(テクノロジー)」を含めて考えることで、ネットワーク選定の一つの答えがでてくるのではないだろうか。

過去に実施した幾つかのアドネットワーク配信での成功例をみていると、下記表のように3つの要素がバランスよくとれているネットワークへ出稿をすることが、成功へのキーファクターになると言える。

アドネットワークの成功要素
アドネットワークの成功要素


上記(表1)のように「技術」と「規模」と「ネットワーク内媒体の質」が揃うことで、さまざまな施策が配信の特徴を生かすことができるようになり、クライアントが望む「結果=効果」を達成する配信に近づくと考えられる。

例えば、「技術」と「規模」が揃うことで、最適化という観点での配信が可能になる。いくら技術があっても「規模」がなければ、結果をベースに最適化を行う上での統計学上の材料が揃わないし、「技術」がなければ最適化配信は不可能となる。また、「技術」と「質」が揃うことで、前述したユーザーのプロファイルベースのターゲティングもできるようになり、IP アドレスベースでのターゲティングや、ドメインベースでのターゲティングも効果をさらに発揮するはずだ。

次回は、今回説明できなかった「技術(テクノロジー)」の面について解説していく。

記事提供:アドバタイジングドットコム・ジャパン 広告営業部部長 竹谷直彦

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