japan.internet.com
マーケティング2006年9月12日 12:00

北京でモバイルテレビ開始、国家標準の制定はまだ先

この記事のURLhttp://japan.internet.com/wmnews/20060912/8.html
著者:株式会社サーチナ 執筆:サーチナ・齋藤浩一
国内internet.com発の記事
中国における携帯電話サービスの一つとして注目されているのが、モバイルテレビだ。2008年の北京五輪での爆発的普及を目指して、国をあげて産業化が進められている。しかし、1日に広東省で開催された「2006モバイルテレビ国家標準サミットフォーラム」の席上、情報産業部通信科技委員会の謝麟振・常任委員が、モバイルテレビ国家標準の制定について、具体的なタイムスケジュールの見通しがなっていないと発言。標準不在で産業化が進むという現象が起きている。

謝常任委員は、1週間前に発表された国家地上デジタル放送標準の発表がモバイルテレビ国家標準制定の足がかりとなるという期待を表明。国家広播電影電視総局(広電総局)も、モバイルテレビと衛星通信の試験が進行中で、2年以内にカバーエリアの範囲を拡大するとしている。

今回のフォーラムに参加したあるモバイルテレビ会社の責任者は、モバイルテレビ国家標準がいつ定められ、どんな技術標準を採用するかは誰も予測できないとし、「既に営業地域にモバイルテレビネットワークの基地局を設置しているが、国家標準が決まらないため、それを待ちながら放置している」と述べた。標準不在が産業に影響をもたらしたケースが中国には多く、多くの企業が足踏みをしているという状況にある。

一方、GGTV モバイルテレビを運営する中交星網の楊成功・董事長は、「国家標準は重要だが、唯一の参入条件ではない」と述べ、関連企業は国家標準をただ待つのではなく、多少のリスクを覚悟した上でサービスを開始し、消費者に体験してもらうこが重要となるとしている。

そんな中、フォーラム開催から1週間後の7日、北京市では、国家広播電影電視総局(広電総局)を中心に開発が進められてきた初のモバイルマルチメディア放送サービスがスタートした。このサービスは、六環路内側の市中心部、昌平区、順義区が受信可能エリアとなっており、2007年下半期(7月から12月)には北京市全域に拡大される見通しだ。

現在のところ視聴は無料で、ユーザーは携帯電話などの端末を利用して、中央電視台(CCTV)や北京電視台(BTV)などの各チャンネルの番組を見ることができる。北京人民広播電台の汪良・台長は、「現在モバイル放送では12の北京人民広播電台のチャンネルを放送しているが、今後は更に中央人民広播電台や中国国際広播電台の番組も放送したい」としており、モバイル端末での受信に適したコンテンツを準備していることも明らかにした。

また開通式典では、聯想(レノボ)がモバイルテレビ付携帯電話を独占発売することも発表され、一躍注目の的となった。聯想移動の劉志軍・総経理は、「DAB 技術の普及に伴い、モバイルテレビ端末の価格も下がるだろう」と述べ、今後はさまざまな価格帯の携帯電話端末を発売し、より多くの人が利用できるようにしたいとの考えを明らかにした。また、汪台長は、モバイルテレビ端末の価格は最終的に3,000元前後になるとの予測を示した。

世界中が注目する2008年の北京五輪に向けて、どのような産業構造を構築することができるのか。当局の動きにいっそうの注目が集まる。中国の携帯電話加入件数は4億件を超え、今後は農村部での加入が増えていくことが予想されている。中国の農村部にいながら携帯電話でオリンピックを楽しむというスタイルも現実味を帯びてきた。

(執筆:サーチナ・齋藤浩一)

記事提供:
japan.internet.comのウエブサイトの内容は全て、国際法、日本国内法の定める著作権法並びに商標法の規定によって保護されており、その知的財産権、著作権、商標の所有者はインターネットコム株式会社、インターネットコム株式会社の関連会社または第三者にあたる権利者となっています。
本サイトの全てのコンテンツ、テキスト、グラフィック、写真、表、グラフ、音声、動画などに関して、その一部または全部を、japan.internet.comの許諾なしに、変更、複製、再出版、アップロード、掲示、転送、配布、さらには、社内LAN、メーリングリストなどにおいて共有することはできません。
ただし、コンテンツの著作権又は所有権情報を変更あるいは削除せず、利用者自身の個人的かつ非商業的な利用目的に限ってのみ、本サイトのコンテンツをプリント、ダウンロードすることは認められています。

Copyright 2014 internet.com K.K. (Japan) All Rights Reserved.