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事例研究:ためになり、企業姿勢も伝わる(キリンビール)

日本ブランド戦略研究所 執筆:榛沢明浩
2006年8月23日 / 11:00
 
 
企業 Web サイトで提供する情報は、どうしても販売に直結するような情報が中心となる傾向にあります。

その中心になるのは商品情報ですが、自動車や電気製品のように、商品自体に情報力があり、見ているだけで楽しい、というものは別として、多くの企業では、せっかく広告に費用をかけ自社サイトに誘導しても、その後なかなか継続的に見てもらえないのが実情と思います。

この点、飲料メーカーの努力と工夫には見習うべき点が多くあります。

自動車や家電とは違い、飲料を Web サイトの情報を見て購入する、という人はあまりいません。したがって、どんなに商品情報を懇切丁寧に説明したとしても、それだけでは多くの閲覧者を満足させるのは難しいのです。

そこで、多くの飲料メーカーは、商品周辺の情報や自社のさまざまな活動を紹介するページを用意し、来訪者に知る楽しみを提供しています。

たとえば、キリンビールでは、おなじみの「キリンビール大学」のほか、お酒について知るという切り口で「キリンお酒と生活文化研究所」、「お酒を楽しく正しく飲んでいただくために」など、様々な切り口を用意しています。

「知る・楽しむ」というカテゴリーのコンテンツには、このほか「環境への取り組み」、「スポーツ・芸術文化への取り組み」といったコンテンツが用意されています。

これらは本来「企業情報」の分野に属するコンテンツであり、多くの企業では「環境報告書」、「CSR レポート」など、改まった形式で提供されることが多いのですが、同社の場合には、それに加え、たとえば環境については「エコジロー」というキャラクターを登場させるなど、できるだけ多くの人が無理なく入っていけるようにしています。

同社の Web サイト担当者は弊社のインタビューにこう答えています。

「社会から信頼される企業を目指して、CSR 関連情報を企業情報としてまとめ、情報の見直し、整理、拡充を図り露出を強化した。」「(CSR や環境活動を)ただステートメント的に訴求するのではなく、お客様とのコミュニケーションを重視する。」

他にも、地域密着型サイトを作るなど、企業姿勢が文章からだけでなく、コンテンツの作りそのものから感じられるサイトになっているのです。

このような、興味深く読めて、面白い、役に立つ情報がある、ということはユーザーにとって大きなメリットとなります。そのことが再来訪を促し、次第に企業に対する関心と理解を高めていくことにつながっているものと考えられます。

記事提供:(株)日本ブランド戦略研究所
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