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聯想の IBM PC 部門買収で高まる中国 IT 海外進出への期待

株式会社サーチナ 執筆:サーチナ・中村彩
2004年12月21日 / 00:00
 
 
中国最大手 PC メーカーの聯想集団有限公司(レノボ)が8日、米国 IBM 社の PC 事業を12.5億ドルで買収することを正式に発表した。日中両国のメディアでも「今回の買収は、中国企業による海外企業の買収として過去最大」と、大きな反響を呼んでいる。これにより、聯想の世界 PC 市場におけるシェアは、16.8%を有する Dell、15%の Hewlett-Packard(HP)に続く第3位となった。

しかしマッコーリー証券は、この買収について、IBM にとってはプラス効果が大きいが、聯想にとってはさまざまなマイナス要素を持つとみている。同社は聯想が、今回の買収を嫌う IBM 人材の流出リスクにさらされる可能性を指摘した。

さらに、うがった見方をすれば、IBM の債務5億ドルを「購入」したことになる聯想にとっては、今後の市場競争も厳しいものになるとの見方を示している。米国での聯想ブランドの知名度は低く、不利な状況に拍車をかけることになるとの分析だ。

また、ハイテク関連の調査会社である米国 Forrester 社のレポートによると、調査対象となった米国企業の48%は、「今後は HP か Dell の製品を購入したい」と考えていることが明らかになっている。Forrester 社のアナリストは、消費者の間には ThinkPad などのノート PC へのこだわりが強く、IBM に対する忠誠心が強いと分析する。

聯想側もこうした事態を懸念しており、「両ブランド戦略」を打ち出した。これによると、今後18か月にわたって IBM ブランドを使用、その後 IBM と聯想の両ブランドを並立させ、5年後に聯想ブランドとして独り立ちする方針である。このほか、価格対策による顧客流出食い止めが検討されている。

こうしたなか、業績不振により携帯電話部門の売却がささやかれている独国 Siemens が、これを寧波波導(バード)に売却すると伝えられた。13日には Siemens 側が否定したものの、その後も中国メディアは買収の可能性を伝え続けており、中国が国内企業の海外進出に寄せる期待の大きさを感じさせる。

聯想は、「中国 IT 白書2004−2005」(サーチナ、2004年10月)に掲載されている「中国 IT 企業トップ100」の常連で、中国を代表する IT 企業。IBM の吸収をばねに本格的に世界に飛び出した聯想を含め、これに続く中国 IT 企業は、果たしてさらなる飛躍を遂げていくことができるのだろうか。

(執筆:サーチナ・中村彩)
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