「ご主人、道路の雪がやばいよ」路面状態を教えてくれるタイヤが登場―ブリヂストンが実用化
ホイールじゃなくタイヤに直接センサーを取り付けます

ブリヂストンは、路面状態を判別してドライバーに教えてくれるタイヤを実用化したと発表した。数年後には一般のクルマでも利用できるようになる見通しだ。

タイヤの中に加速度センサーを取り付けて振動を感知、解析し、それをもとに路面やタイヤの状態を把握して、無線通信でクルマに送る。センサーは同じくタイヤの中に取り付けた発電機で動くため、「電池切れ」などの心配はない。

路面の状態を「乾燥」「半湿」「湿潤」「シャーベット」「積雪」「圧雪」「凍結」と言った具合に判断し、リアルタイムで車載ディスプレイに表示することが可能。天候の変化による急激な変化を反映し、夜間などの視界の悪い状況でもより安全に運転ができる。

ディスプレイに表示
ディスプレイに表示

さらに路面の情報をドライバー本人だけでなく道路管理事務所などとも共有すれば、効率のよい雪氷対策がとれるという。

この技術は2011年からネクスコ・エンジニアリング北海道と共同で試験を進めており、今回ライセンス契約を締結した。

ところで「似たような技術ならもうあるよね」と思ったドライバーも多いだろう。確かにタイヤではなく「ホイール」にセンサーを取り付け空気圧などを監視する技術はもう実用化している。

しかしタイヤにセンサーを取り付けると、常に接触している路面の情報を多く収集できるのが大きな違いだそう。またこうした技術についていち早く試験段階から脱し、実用化にこぎつけたのがブリヂストンの自慢だとか。