山本量一 京都大学工学研究科教授、Paddy Royall ブリストル大学物理学科博士、Karoline Wiesner 同博士らのチームは、コンピュータシミュレーションと情報理論とを組み合わせた研究を行い、ガラスが固体であることを発見した。

同研究チームは、コンピュータシミュレーションと情報理論とを組み合わせた研究を行った。その結果、ガラス状態にある物質中では、固体的領域と液体的領域が混在するものの、時間とともに固体的領域のサイズが増大し、その領域では分子がある特定の幾何学的構造に組織化されていることを発見した。この結果は、ガラスが確かに固体であることを示す有力な証拠となる。

ガラスは固体か液体か?―コンピュータシミュレーションと情報理論による予測
ガラスは固体か液体か?
―コンピュータシミュレーションと情報理論による予測

巨視的には固体に、微視的には液体に見える、ガラスの不思議な状態に関する研究は古くからあるが、その本質は未だに解明されていなかった。

この研究成果は、2015年1月22日(英国時間)付の英国科学誌「Nature Communications」電子速報版に掲載された。