富士通は、健康長寿社会の実現に向け、国立がん研究センター、国立循環器病研究センター国立長寿医療研究センター、および東京医科歯科大学と、それぞれ、ICT 技術を活用した医療モデルの構築と普及を目的とし、共同研究を行う協定を締結した。

富士通、複数の高度医療研究機関と共同研究
共同研究のマイルストーン

国立がん研究センターとの共同研究では、がんのメディカル・ゲノムセンター機能に必要なゲノム情報と診療情報の統合を行う。国立がん研究センターは、がんのゲノム医療の現場で必要な、患者への研究のための説明と同意取得、患者ごとのがん細胞と正常細胞のゲノム情報の解析、その医学的意義付けと報告を担い、富士通は、セキュリティとアクセシビリティを両立させた、ゲノム医療システム基盤の検討・実証を担う。

国立循環器病研究センターとの共同研究では、生活習慣データを解析し、行動変容を促す新たな介入方法や効果判定法を開発する。国立循環器病研究センターは、計画立案、データの収集と分析を担い、東芝は、健康医療情報の記録用データベース構築と解析システムの開発を担う。

国立長寿医療研究センターとの共同研究では、認知症の早期発見システムの構築、対象者の医学的情報と日常生活情報を蓄積し、そのビッグデータから認知症の予兆を予測するための技術を確立する。国立長寿医療研究センターは、フィールド管理、計画立案、データの収集と分析を担い、富士通は、データ収集基盤整備、解析システムの開発を担う。

東京医科歯科大学との共同研究は、網羅的生体分子情報(オミックス)を統合したデータベース、および解析技法の確立、オミックスを基盤とした次世代医療システムに関する情報収集方法と情報構築方法の研究を行う。東京医科歯科大学は計画立案、データの収集と分析を担い、富士通は、データ収集基盤整備、解析システムの開発を担う。

今後、2015年3月をめどに各機関との研究内容を具体化し、共同研究を開始する予定。