米国 Google は、Web メール「Gmail」用の新しいアクセス手段として「Inbox」の提供を開始した。ただし、現在はまだ一部のユーザーに限定して、招待制で運営している。

Google、Gmail 連携アシスタント サービス「Inbox」を開始、大量のメールを活用するために
Gmail と連携するアシスタント サービス「Inbox」

Inbox は Gmail と連携し、Gmail の管理下にあるメールを自動的に分類したり、関連情報を自動的に表示したりするアシスタント サービス。大量に届く多種多様のメールを整理して、重要な情報の見落としなどを防いで効率的にメールを活用することが目的。専用の Android アプリケーションと、iPhone などで利用可能な iOS アプリケーションのほか、パソコンの Chrome ブラウザから使える。

Android/iPhone アプリと Chrome ブラウザで利用可能
Android/iPhone アプリと Chrome ブラウザで利用可能

メールの自動分類は、「Bundles」機能で行う。これは昨年 Gmail に搭載されたメールをソーシャル/プロモーション/新着/フォーラムに区分けする「カテゴリ」機能を発展させたもので、似通った内容のメールをまとめて扱いやすくする機能だ。Bundles を利用すると、例えば通販サイトや銀行からの連絡を1つのグループに入れ、まとめて処理できるようになる。分類方法はユーザーが調整できる。

個々のメールについても、Inbox が「Highlights」機能を使って重要な部分を自動的に強調表示する。メール内のフライト時刻やイベント情報といったところが、一目でわかるようになる。さらに、メール内に記載されていない情報でも、Inbox が関連する Web サイトから取得し、メールと一緒に表示する。これにより、フライトや荷物の配送の最新状況が把握できるという。

メールを活用してさまざまな作業を効率化する機能として、「Reminders」「Assists」を用意している。Reminders で行うべき用事を忘れないようにでき、Assists が Reminders に設定された用事にかかわる情報を提供してくれる。用事を済ますタイミングを遅らせる「Snooze」機能もある。

現時点で Inbox を利用可能なのは、Goolge が招待したユーザーと、そのユーザーが個別に招待した友人/知人のみ。招待されていないが早く試したい場合は、「inbox@google.com」にメールで申し込むと Google の準備ができ次第使えるようになるそうだ。

招待されていない状態でサインインしたときに表示されるAndroid アプリケーションの画面
招待されていない状態でサインインしたときに表示される
Android アプリケーションの画面