チームワークソフトウェアの Asana、キヤノン、Dropbox、Google、コンピュータハードウェアの Newegg、SAP の6社は、「License on Transfer Network」(LOT ネットワーク)を設立した。

「LOT ネットワーク」は、会員間の特許ライセンス契約を通してパテントトロール訴訟を削減、また、近年増加しているパテント プライバティアリングを抑制することを目的としている。

今回、「LOT ネットワーク」結成にあたり、当初の会員となった企業は、新興企業から実績のあるテクノロジー企業まで幅広く、6社合わせて約30万件の特許を保有する。売上総額は1,170億米ドル(11.9兆円)以上、雇用者数も31万人以上。

パテントトロールは、特許ライセンスの供与と特許訴訟提起を生業とする組織で、自分たちにはその特許に基づいた製品がなく、ただ訴訟のためだけに存在する小規模な企業だ。主にハイテク企業に対して特許権侵害で訴訟を起こし、巨額の賠償金やライセンス料を得ている。

ボストン大学の研究者が調査した結果、パテントトロールによる被害額は、1990年以降2011年までに合計5,000億ドルに上ることがわかった。

また、2013年、米国における特許訴訟件数は過去最高の6,000件以上となったが、そのほとんどは、パテントトロールによるものだそうだ。

パテントトロールに利用された特許件数はソフトウェアに関するものが圧倒的に多く、全体の62%を占める。これに対して、機械関連の特許では6%、医薬品や化学関連はわずか2%にとどまった。

パテントトロールが使用する特許の7割以上は、現在事業を行っている企業から流出したもので、パテント プライバティアリングでは、パテントトロールが企業から特許を購入し、他の企業を攻撃している。パテントトロールが訴訟で得た収益の一部を受け取る取り決めをしている企業もあるという。

「LOT ネットワーク」は、このような問題に対応する新しい相互ライセンス。特許使用料は発生せず、会員企業の特許が「LOT ネットワーク」会員以外に売られた場合、他の会員企業はこの特許に関する使用権を取得する。つまり、会員企業は、自社の特許を手放さない限り、これを行使する権利を持ち続ける。一方、特許を売却した場合、ライセンスが他の会員企業に発効し、その特許を購入したパテントトロールの攻撃から防衛される。

一方、Red Hat などは、「オープンソース保障プログラム」で、同社の顧客である Rackspace を、パテントトロールの攻撃から守っている