ドイツ SAP は、「SAP Fiori」ユーザーエクスペリエンス(UX)ソフトウェアと、「SAP Screen Personas」ソフトウェアを、SAP ソフトウェアの基本ライセンスに同梱する、と発表した。

SAP Fiori は、SAP ソフトウェアの最新 UX。タブレットやスマートフォンなど、様々なデバイスに対応、個々のユーザーに合わせた体験をビジネスユーザーに提供する。コンシューマ製品のような UX を備えた、包括的なアプリの集合体として昨年発売された。直感的な設計で、SAP ソフトウェアのコア機能の UX を向上させることもできる。

最新 UX SAP Fiori、SAP ソフトウェアに同梱
「SAP Fiori」画面イメージ

SAP は、「SAP River Rapid Development Environment」(SAP River RDE)ベータ版を「SAP HANA Cloud Platform」の一部として発表しているが、この開発環境は Web 内でプロビジョニングを行う。UX を実現するアプリケーションの共同設計/開発/導入に際し、シンプルな運用と生産性の向上を目的としている。顧客は自社のニーズに合わせて、SAP Fiori の新規アプリ開発や、既存アプリの拡張が可能になる。

また、SAP Screen Personas は「SAP GUI for HTML」に組み込まれる予定。

Screen Personas は、ユーザーの役割や担当業務に沿って画面を柔軟にカスタマイズし、「仮面」のように SAP ERP の標準画面に被せ、操作性のいい画面を提供するもの。

SAP CEO でエグゼクティブボードメンバーの Bill McDermott 氏は、「…顧客やユーザグループの中に、SAP Fiori には課金すべきではない、という意見があり、我々はその声に耳を傾け、顧客との合意にもとづく形で、SAP Fiori を SAP ソフトウェアに同梱することにした」と語っている。