CoreOS プロジェクトは5月9日、同 OS のベータ版をリリースした。 利用者に対し、Docker コンテナ型仮想化に特化した OS を提供している。

Docker は、オープンソースのコンテナ型仮想化技術。Red Hat や Ubuntu など、複数の Linux ディストリビューションがすでにサポートを表明している。CoreOS が目指すところは、Docker コンテナに最適化された Linux OS を提供することだ。CoreOSは、投資企業 Andreessen Horowitz と Sequoia Capital から資金を受けている。

「CoreOS」がベータ到達 ― Docker コンテナ型仮想化に最適化された新たな Linux ディストリビューション
CoreOS の CEO である Alex Polvi 氏は eWeek に対し、同氏はシードラウンドの資金調達に成功していると述べた。だがその調達額については公表されていない。CoreOS は2013年8月にアルファ版を公開した。

Polvi 氏は、CoreOS にはコンテナ型仮想化運用に向けた独自機能が搭載されていると述べた。

「CoreOS は、Docker コンテナ運用向けの、スリムで軽量な OS だ。CoreOS はクラスタリングをサポートしており、企業はフォールトトレラントな分散サーバー環境を構築できる」

CoreOS はスリムで軽量な Linux OS
CoreOS はスリムで軽量な Linux OS

CoreOS は、2つの root ファイルシステムで高可用性を提供する。システムアップデートが必要になったとき、アップデートは現在稼働していない root ファイルシステムに適用される。このシステムは、「ダブルパーティション」アプローチとも呼ばれている。

「ダブルパーティションアプローチにより、稼働中のシステムに影響を与えることなく、システムアップデートを適用可能になる。アップデートしたパーティションはリブートが必要となるが、もう1つのパーティションは稼働を続けるので、アップデートに問題があった場合でも対応できる」

CoreOS の「ダブルパーティション」アプローチ
CoreOS の「ダブルパーティション」アプローチ

クラスター配備では、同じホスト OS の複数ノードが同時に稼働する。アプリケーションは、クラスターの別ノード上で運用を継続できるので、ホストノードの1つをリブートで安全にダウンさせることが可能だ。

「このようなアプローチは、例えば Google のように、ソフトウェアがアプリケーションがどこで稼働するかを管理する、大規模なサーバー配備で取られている。我々が CoreOS で採用したのは、そのようなアプローチだ」

CoreOS は、最新の安定版カーネルである 3.14.1 を採用している。Polvi 氏によれば、Linux カーネルメンテナーである Greg Kroah-Hartman 氏も、CoreOS コミュニティに参加しているという。

CoreOS は、Google Chrome OS コミュニティの開発するツールも採用している。Chrome OS とは、Google による Chromebook で使用されている Linux ベースの OS だ。

「CoreOS では、Google Chrome OS プロジェクトによるツールが使われている。CoreOS は、Chrome OS の派生 OS ではないが、我々は OS ビルドに同じツールを利用している」

Docker に特化したシステムの構築は、Red Hat も「Project Atomic」で取り組んでいる。Project Atomic のメリットは、システムが Red Hat Enterprise Linux 上で稼働するため、利用者は認証を受けたベンダーを利用できる点にある。

CoreOS は、ハードウェアやアプリケーションの認証についてどう扱っていくのだろうか? Polvi 氏は次のように述べた。

「我々の顧客は、安価なハードウェアを購入して使用している。だがそれらはすべて、アップストリームの Linux カーネルでサポートされているものだ。アプリケーション認証とサポートについては、今後対応していく。我々は、初期段階にあるスタートアップなのだ」

CoreOS 安定版のリリースについては、近いうちに実施されると Polvi 氏は述べた。CoreOS 開発サイクルは、Docker の開発サイクルを追っているという。Docker 1.0 は今年後半にリリース予定だが、CoreOS の安定版も、同時期にリリースしたいと Polvi 氏は述べた。

Sean Michael Kerner
Sean Michael Kerner は、eWeek および InternetNews.com の主任編集者。