「Trusty Tahr(頼りになるタール)」と呼ばれる Ubuntu 14.04 がリリースされた。Linux デスクトップユーザーに5年間の長期サポートを提供する。この新しい Linux ディストリビューションは、Windows XP のサポート終了とほぼ同時期という絶好のタイミングでリリースされた。

Ubuntu 14.04「Trusty Tahr(頼りになるタール)」リリース ― Windows XP からの移行に最適な OS
Ubuntu は現時点でもっとも人気の高い Linux ディストリビューションの1つ。英国 Canonical によって支援されている。今回リリースされた Ubuntu 14.04 は LTS 版であり、利用者に5年間のサポートを提供する。非 LTS 版だった Ubuntu 13.10 のサポート期間が9か月だったことを考えれば、LTS 版のサポート期間の長さがわかるだろう。Canonical は2年に1度、LTS 版 Ubuntu をリリースしている。

Canonical で Ubuntu エンジニアリング VP を担当する Rick Spencer 氏は、Canonical は Ubuntu 13.10 ユーザーが、Ubuntu 14.04 に移行することを期待していると述べた。Ubuntu 14.04 LTS に移行することで、利用者は今後もセキュリティサポートとバグ修正を入手できる。Ubuntu 14.04 LTS はまた、2012年4月にリリースされた Ubuntu 12.04 LTS ユーザーも移行ターゲットとしているという。

「12.04 から移行するユーザーにとってもっとも重要な新機能は、フルディスク暗号化だろう。14.04 LTS では、デフォルトインストール時にこの機能が導入される。14.04 LTS では、AppArmor も機能向上されている」

AppArmor は、2007年10月公開の Ubuntu 7.10 「Gutsy Gibbon」で導入されたセキュリティ機構。プログラム単位で強制アクセスコントロール(Mandatory Access Control:MAC)を実施できる。

Microsoft の Windows OS では、デスクトップ UI は1つしか提供されないが、Linux では、複数の選択肢が提供される。Ubuntu 14.04 でもそれは例外ではない。だが Canonical は、多くの利用者が Unity 7 を採用すると想定している。Spencer 氏は次のように述べる。

「Unity 7 は成熟した、高速で、あらゆるタイプのユーザーが利用しやすいデスクトップだ」

Ubuntu 14.04 で提供される新しい Unity デスクトップでは、多くの改善がなされている。例えば、利用者はアプリケーションメニューをアプリケーションウィンドウのタイトルバー内に表示させるオプションを選択可能になった。

Windows からの移行

Canonical は以前から Windows ユーザーを Ubuntu プラットフォームに引き込むための努力を繰り返してきた。2008年に公開された Ubuntu 8.04「Hardy Herron」リリースでは、Canonical は Windows ベースの Ubuntu インストーラ「Wubi」を導入した。

Windows ベースの Ubuntu インストーラ「Wubi」
Windows ベースの Ubuntu インストーラ「Wubi」

Windows XP のサポート終了にあたり、Canonical が Windows ユーザーの Ubuntu 移行を手助けする新たなプログラムを導入することはなかった。だが Spencer 氏は、Ubuntu 14.04 は Windows XP をリプレイスするのに最適な OS であると述べている。

「Canonical は、Ubuntu がここ数年の間 Windows の代替であり続けてきたと認識している。我々は、利用者がいまも使用を続けている古いハードウェアのサポートをすると同時に、タッチスクリーンや高解像度モニターといった最新のハードウェアで Ubuntu 14.04 LTS が間違いなく動作することにフォーカスしている。Ubuntu 14.04 LTS は、Windows XP からの移行に最適な OS だ」

Sean Michael Kerner
Sean Michael Kerner は、eWeek および InternetNews.com の主任編集者。