米国 GoogleTitan Aerospace の買収で合意した。今回の買収は、Google が推進している気球を利用したインターネットサービス「Project Loon」プロジェクトを加速させるものと見られている。

Google、ドローン企業「Titan Aerospace」を買収

Titan Aerospace の買収は、Google による航空技術獲得に向けた取り組みの一環。The Wall Street Journal が伝えたところでは、Google は買収により「(リアルタイムの)航空写真の収集と、世界のインターネット人口の増加」を目指しているという。

買収総額などの詳細は明らかにされていないが、Google の広報担当者は eWeek による E メールによる取材に対し、買収が事実であることを認めた。Google からの回答は次の通り。

「Titan Aerospace と Google は、世界をより良いものにしていくドローン技術の将来性を信じている。ドローン技術はまだ生まれたばかりの幼い技術ではあるが、数百万人に対しインターネットアクセスを届けるものに進化する可能性を秘めている。災害救助や、森林伐採による環境被害の発見といった、他の問題解決に利用できるかもしれない。我々は、Titan Aerospace を Google ファミリーに迎え入れることができて、とてもうれしく思っている」

Titan Aerospace の広報担当者からは、コメントを得ることはできなかった。

Google による買収後も、Titan Aerospace とそのおよそ20名の従業員はニューメキシコ州に留まるという。The Wall Street Journal は、買収後の Titan チームの動向について、次のように説明している。

「Google は、Titan チームは Google の Project Loon チームと密接に協働する。Project Loon とは、大規模な高高度気球を作り、現在オンラインでない地域にインターネット信号を送信するプロジェクトだ。Titan チームは、Google の『Makani』 プロジェクトとも協働するかもしれない。Makani は Google の初期プロジェクトの1つで、グライダーのような空に浮かぶ風力タービンを作り、より効率的な発電システム構築を目指すものだ」

Google による「Makani」プロジェクト
Google による「Makani」プロジェクト

Titan の技術により、Google は将来的にはリアルタイムで高解像度の航空写真を取得可能になるだろう。これは、やがては Google マップの機能に取り込まれる可能性があると、The Wall Street Journal は指摘している。

(この記事は、4月15日付け英文記事の抄訳です)