4月2日、The Document Foundation(TDF)はベルリンで「Document Liberation」プロジェクトの発足を発表した。これは、ユーザーのコンテンツをベンダーロックイン(制約)から自由にするために開発者が結集するプロジェクト。古い、もう今のソフトウェアでは読めないファイル形式で保存された、個人的なデジタルコンテンツに対して、解決策を提供する。

古いデータにアクセスできなくなる理由のほとんどが、プロプライエタリのファイル形式を使ったことによるベンダーロックインだ、と Document Liberation プロジェクト リーダーの Fridrich Strba 氏は語る。

「読めなくなってもっと困るのは、公的な文書だ。行政機関がプロプライエタリのファイル形式や文書化されていない形式で文書を保存すると、市民の情報へのアクセスを意図せず制限していることになる。驚くべきことに、政府でさえ OS やオフィスソフトのアップグレードで、文書を開けなくなる恐れがある」

The Document Liberation プロジェクトは、個人や組織、そして政府が、それぞれの文書をプロプライエタリなファイル形式から解放し、オープンなファイル形式に移るための仕組みを提供しようという試み。

TDF は OSS の開発団体。OpenOffice.org コミュニティのメンバーによって、「LibreOffice」というフォーク(分岐ソフトウェア)を開発するために設立された。

もともと OpenOffice.org のスポンサーは Sun Microsystems だったが、Oracle による Sun の吸収合併で、OpenOffice.org プロジェクトの中止が懸念されたために、LibreOffice が作成されたのだ。

LibreOffice は2010年に誕生したが、以来、さまざまなコミュニティのメンバーが、プロプライエタリのアプリケーションとの相互運用性を改善するために、努力してきた。

これまで開発者は、MS Visio や CorelDraw、MS Publisher、Apple Keynote、いくつもある異なる古いマッキントッシュの形式を含むプロプライエタリなファイル形式を、読み込めるようにしてきた。

これらのファイル形式をインポートするライブラリは、LibreOffice だけでなく、Abiword や Calligra、CorelDRAW ファイルビューア、Inkscape、Scribus によって用いられている。