米国 Microsoft は4月9日、Windows XP のサポートを終了する。XP の終わりは、Linux にとって絶好のチャンスとなるだろう。だがそのチャンスを掴むには、Linux ベンダーは XP ユーザーに対して、もっとアグレッシブにアピールする必要がある。

いまも Windows XP が稼働しているハードウェアには、Windows 7 や Windows 8 を稼働させる十分なパワーがないものがほとんどだ。XP ユーザーの中には、コストが非常に制限された環境にあり、新しいハードウェアを購入する費用が捻出できないという人もいる。

Windows XP サポートは明日(4月9日)終了 ― これは、Linux にとって絶好のチャンス
Linux はこの問題の解決策となりうる。古い、リソースの制限されたハードウェアであっても、その環境で動作する Linux デスクトップは存在するからだ。Microsoft の Windows とは異なり、Linux ディストリビューションと Linux デスクトップには、利用者のあらゆる環境にあわせた、様々な選択肢が用意されている。Microsoft の Windows とは異なり、Linux は無料で入手できるので、コストに制約がある Windows XP ユーザーであっても、問題無く利用できるはずだ。

10年以上使用されてきた XP マシンの HDD 内には、多くの重要なデータが含まれていることだろう。空き容量もほとんどないというケースもあるはずだ。そのような HDD に、新しい OS をインストールするのは危険だ。

だが Linux には、LiveCD や LiveUSB バージョンを提供するディストリビューションが存在し、古い XP ハードウェアを救ってくれる。これらを使用すれば、Linux は CD ドライブや USB ドライブから起動するため、HDD 内の既存の OS やデータを上書きすることはない。LiveCD や LiveUSB 版を使用すれば、 XP ユーザーはこれまで使用してきたファイルに、最新の Web ブラウザや OS を使用して安全にアクセス可能になるのだ。

LiveUSB 版は、リードオンリーの LiveCD 版と異なり、利用者独自の設定を加えたり、Web ブラウザをアップデートしたり、データを USB に保存したりすることもできる。

XP からアップグレードできない利用者の多くは、ハードウェアだけでなく、Windows XP 向けのアプリケーションに縛られている場合もある。Linux には多くのアプリケーションが存在するが、カスタムアプリを Linux 上で稼働させることはできない。このようなケースであれば、XP マシンに Linux をインストールしたり、LiveCD や LiveUSB を使用したりといったソリューションはあまり意味をなさない。だが、部署内に Linux ホストを設置し、その上で稼働する仮想 Windows XP マシンを作成するというソリューションは適用可能かもしれない。

このように、Linux は Windows XP ユーザーのライフラインとして活用できるものだ。だが、実際には Linux への乗り換えを検討しているユーザーは少ない。Windows XP をいまも利用するユーザーの多くは、ことの重要性を理解していないことが多いためだ。

銀行の ATM 内ではいまも多くの XP が稼働している。だが、銀行はことの重要性を認識しており、セキュリティ対策を講じている。一方、世界中の図書館や学校や家庭に設置されている Windows XP マシンには、セキュリティ対策は講じられていない。これらユーザーの多くが、サポートの終了した OS のリスクを認識していないためだ。

Linux デスクトップベンダーは Windows XP ユーザーに対し、よりアグレッシブにメッセージを打ち出すべきだ。Linux は、Windows XP ユーザーに、無料で安全な代替ソリューションを提供する。だが人々がそのことを知らないのでは、何の意味もない。

Windows XP の終わりは、Linux にとって絶好のチャンスとなる。たとえ XP マシン上で Microsoft の最新 OS が稼働しないとしても、Linux であれば稼働する。古いマシンが、利用価値のあるマシンとして再生される可能性がある。

だがそれには、Linux ベンダーによるアグレッシブなアピールが必要だ。

Sean Michael Kerner
Sean Michael Kerner は、eWeek および InternetNews.com の主任編集者。