クラウドコンピューティングは顧客に対し、高いコスト効率と新技術を提供するサービス。米国 Google は今週、同社クラウドサービスの値下げと新サービスの提供開始を発表し、同社がクラウドコンピューティングに真剣に取り組んでいることを示した。

Google がクラウドサービスの値下げを実施する最大の理由は、ライバル企業 Amazon と競合するため。だが、それがすべてではない。3月25日の「Google Cloud Platform Live」イベントで、Google 上級副社長である Urs Holzle 氏は、今回の値下げは、「ムーアの法則」に従ったものだと述べた。

Google:クラウドサービスの価格も「ムーアの法則」に従うべき
Google 上級副社長 Urs Holzle 氏

Holzle 氏によれば、クラウドの価格は2006年以降、毎年6%から8%の割合で値下がりを続けているという。だが同期間、ハードウェアの価格は毎年20%から30%の割合で下落を続けていた。クラウドの値下がり率をハードウェアのそれに近づけ、ムーアの法則に従うために、Holzle 氏は Google Cloud Platform の値下げを公表した。

Google Compute Engine の価格は32%値下げされる。Google App Engine も37.5%の値下げ。Google のビッグデータデータベースおよび分析エンジンである「BigQuery」のオンデマンド料金体系は、最大で85%もの大幅な値下げとなった。

Holzle 氏は今回の値下げについて、「Google は、仮想化されたハードウェアの価格は、実際のハードウェア価格に連動するべきだと考える」と述べた。

Amazon への対抗策の一環として、Google は新サービス「Google Cloud DNS」も発表した。これは、スケーラブルな DNS Web サービス。クラウドサービスのライバル企業である Amazon は、すでに数年前から同様のサービスである「Route 53 Cloud DNS」を提供している。

「IaaS」vs.「PaaS」

Google Compute Engine は、インフラストラクチャ・アズ・ア・サービス(Infrastructure-as-a-Service:IaaS)であり、Google AppEngine はプラットフォーム・アズ・ア・サービス(Platform-as-a-Service:PaaS)である。IaaS と PaaS の違いは、管理レベルの違いにある。PaaS ではプロバイダーが管理も提供するが、IaaS では管理は開発者に委ねられている。

IaaS と PaaS の間のギャップを埋めるため、Google は「Managed Virtual Machines」と呼ばれる新たなソリューションを提供する。Managed Virtual Machines では、開発者には IaaS レベルの自由とコントロールを与えつつ、Google からは PaaS 同様の管理が提供される。

Sean Michael Kerner
Sean Michael Kerner は、eWeek および InternetNews.com の主任編集者。