2014年4月9日、Microsoft は公式に Windows XP のサポートを終了する。この日、世界にはセキュリティパッチが提供されない、危険な OS を利用するユーザーが一気に数百万も誕生することになるわけだ。

Microsoft は Windows XP ユーザーに対して、同社の最新 OS「Windows 8」へのアップグレードを促している。だが、Windows 8 にはリプレイスせず、今後も XP を使い続けるつもりのユーザーも存在する。

サポート終了まであと20日! ― Windows XP ユーザーが検討すべき10の事項

アップグレードしない理由としては、買い換え予算が無いというものが多い。BYOD が普及する中、今後もデスクトップを購入し続ける必然性があるのか迷っているユーザーもいるだろう。中には、サポートが終了することの重要性を理解していない企業もある。

このような状況を踏まえ、今回は Windows XP ユーザーが検討すべき事項について述べてみたい。

1. データバックアップは万全か?

「すべてのミッションクリティカルなデータは、バックアップされているか?」

これは恐らく、Windows XP からの移行を実施する前に、多くの企業と消費者が検討すべき、最初の、そして最も重要な課題だろう。XP からの移行を実施した際に起こりうる最悪の事態は、移行後に重要な情報が失われてしまうことだ。

1. データバックアップは万全か?

Windows 7 では、XP で利用していたプログラムのほとんどが動作する。だが、文書やファイルについては、移行中に消失してしまうことのないよう、細心の注意を払う必要がある。

2. Windows 8 は「あり」?「なし」?

Windows 8 は Microsoft がこれまで開発した中で、最も評判の悪い OS だ。企業 IT 部門は Windows 8 を、オフィスの生産性を低下させ、従業員をイライラさせる役立たずの OS だと見ている。だがそれでも Windows XP からアップグレードを検討する際には、最有力の選択肢の1つだ。

2. Windows 8 は「あり」?「なし」?

また、ユースケースによっては、Windows 8 が機能する場合もある。IT 部門は、Windows 8 が「ポスト XP」時代のオフィス環境に対する正しいソリューションなのか、慎重に見極める必要がある。

3. Windows 9 は「あり」?「なし」?

Microsoft は来月にも Windows 9 を発表し、2015年中に発売すると考えられている。このため XP ユーザーの中には、来年の Windows 9 発売まで待つという人もいる。

3. Windows 9 は「あり」?「なし」?

Windows 9 では、Windows 8 で失われたいくつかの重要な機能が復元されると考えられている。例えば「スタート」ボタンなどだ。もし XP ユーザーが、Microsoft からのサポート以外の方法でセキュリティを確保できるのであれば、Windows 9 を待つというのは良い選択肢かもしれない。

4. Windows 7 を入手できないか?

多くの企業にとってオフィス全体に Windows 7 を導入するのは、賢い選択となるだろう。Windows 7 がプリインストールされている PC はいまでは見つけることが困難だが、それでも Windows 7 が企業利用にベストな OS であることは事実だ。

4. Windows 7 を入手できないか

Windows XP からの乗り換えのトップリストには、Windows 7 があるべきだ。

5. オフィス内での生産性を落とさずに済む新 OS は?

IT 部門は、Windows XP からの移行が、オフィスの生産性にどれほどの影響を与えるか、検討する必要がある。IT 部門の意思決定者は、オフィスの生産性に大きな影響を与えることなく、ビジネスを継続できるプラットフォームを選択しなければならない。

5. オフィス内での生産性を落とさずに済む新 OS は?

多くの場合、意思決定者は、Windows 7 が最良の決断であるという解答を見出すことになるだろう。Windows 7 が Windows 8 よりも価格の面では割高であっても、“生産性”という要素まで勘案すれば、トータルコストは安くなる可能性が十分にある。

6. Apple Mac は「あり」?「なし」?

Apple は企業分野への進出を急速に果たしつつある。企業ユーザーは、デスクトップを Windows XP から Apple の Mac に移行するという選択肢も検討すべきだろう。

Mac を導入する場合、そのコストは Windows PC よりもかなり高いものとなる。従業員が Mac に慣れるまで時間がかかることも、オフィス生産性という観点から見ればマイナスだ。

 6. Apple Mac は「あり」?「なし」?

だが従業員の多くは、Apple の iPhone や iPad などを所有し、オフィス内にそれらを持ち込んで業務利用している。これらの Apple モバイルデバイスとの連携では、Mac の利用が有利になることもあるだろう。

最近の Apple は、企業向けの機能開発にもかなり力を入れ始めている。Mac は、少なくとも、検討の余地のある選択肢だ。

7. オフィスインフラ全体を見直す時ではないか?

いまも Windows XP を使用している企業では、IT インフラ自体が時代遅れになっており、見直しが必要という場合があるかもしれない。

Windows Server 2003 もその寿命を終えるが、Microsoft の新しいサーバー OS は、古いハードウェア上ではうまく動作しない可能性がある。

7. オフィスインフラ全体を見直す時ではないか?

そのような企業にとって、Windows XP のアップグレードは、企業の IT インフラ全体の見直しに良い機会となるだろう。

8. モバイルデバイス、在宅勤務は検討済み?

Windows XP に代わる OS を決定する際には、IT サイドだけでなく、ビジネスサイドの意見を聞くことが重要だ。従業員はどのようなシステムを求めているのか、IT 部門は把握しておく必要がある。その際に議論の焦点となるかもしれないのが、モバイルデバイスと在宅勤務だ。

業務にデスクトップ PC は本当に必要なのか? タブレットで十分ではないのか? 従業員は在宅勤務を許可されているのか? これらをビジネス部門と IT 部門が話し合う必要があるだろう。

場合によっては、タブレットとしてもノート PC としても利用できる「Surface」が最善のソリューションとなるかもしれない。ビジネスで必要な要件がわかれば、XP の代替となるソリューションもおのずと明らかとなるはずだ。

8. モバイルデバイス、在宅勤務は検討済み?

9. ハードウェアベンダーは?

どの OS に投資するかが決定したら、次にハードウェアベンダーを決定しなければならない。現在、世界最大の PC ベンダーは Lenovo だが、HP や Dell も依然検討に値するベンダーだ。Acer も信頼できる製品を提供している。そして Apple という選択肢もある。

9. ハードウェアベンダーは?

PC ベンダーが決定するまでは、現在使用している XP マシンを廃棄してはいけない。

10. 本当に急ぐ必要はあるのか?


最後に、Microsoft が利用者に考えて欲しくない疑問について検討してみよう。その疑問とは、「平均的な企業にとって、急いでアップグレードする必要は本当にあるのか?」というものだ。

10. 本当に急ぐ必要はあるのか?

Windows XP のサポートが終了するのは事実だ。新しいセキュリティパッチやアップデートが提供されないことで、Windows XP はアタッカーからの攻撃に弱い、より脆弱なシステムとなってしまうのも本当だ。

だが、IT 機器に対する予算が制限された平均的な企業にとって、緊急にすべてのデスクトップ PC をアップグレードするのは困難だろう。

アタッカーは、デスクトップ PC よりも、モバイルデバイスをターゲットにし始めている。Windows をターゲットにするアタッカーは、もはや多数派ではない。

企業が今後も長く XP を利用して良いのかと聞かれれば、その答は「No」だ。だが、予算に合った、自社に最適なプランがまだ見つかっていないのであれば、サポート期限が切れるからといって、慌ててアップグレードするのは早計に失する。

Don Reisinger
Don Reisinger は、フリーのコラムニスト。Ziff-Davis の Gearlog.com でのデビュー以降、Computerworld、InformationWeek などに数多くのコラムを寄稿してきた。現在は eWeek の他、CNET、LA Times でコラムを執筆している。