米国 Red Hat は3月5日、Microsoft .NET アプリケーションが、Red Hat の OpenShift PaaS 上で稼働可能になったと発表した。OpenShift は、Python、PHP、Ruby といったオープンソースの言語をサポートしていたが、.NET は顧客にとっての現実的な選択肢ではなかった。

Red Hat、OpenShift で Microsoft の .NET をサポート
とはいうものの、.NET サポートは現時点ではかなり限定的なものであるし、Red Hat によって直接統合されたものでもない。OpenShift による .NET サポートは、ソフトウェアベンダー Uhuru からのコミュニティダウンロードによって実装されるものだ。Red Hat で OpenShift パートナーエコシステムのテクニカルディレクターを務める Chris Morgan 氏は、eWeek に対して次のように説明した。

「Red Hat は、.NET が OpenShift PaaS から直接アクセス可能になるよう、.NET と『OpenShift Origin』のマージに取り組んでいる。『OpenShift Online』や『OpenShift Enterprise』に対する .NET アドオン機能については、現時点ではサポートされていない」

「OpenShift Origin」は、Red Hat によるコミュニティ版の PaaS プロジェクト。Red Hat はこのプロジェクトからは一切収益をあげていない。「OpenShift Online」とは、Red Hat がホスティングするパブリック PaaS 技術であり、同社は無償版と従量課金制の有償版を提供している。「OpenShift Enterprise」は、企業向けのオンプレミスのプライベート PaaS テクノロジーだ。

.NET は Microsoft のテクノロジーであり、オープンソーステクノロジーと組み合わせて利用される場合には、知的財産や特許関連の問題が発生する可能性がある。だが Red Hat は、OpenShift での Uhuru 技術の利用に関して、ライセンス料を支払っていない。

「現時点では、Uhuru 技術の利用はコミュニティ版に限定されており、Uhuru Software は同社の技術をオープンソースライセンスの元にリリースしている。Red Hat はこのテクノロジーを OpenShift Online や OpenShift Enterprise 上で商用利用しているわけではない。このため、ライセンス料の支払いは適用されない」

Morgan 氏は、Uhuru も Red Hat OpenShift Origin コミュニティのどちらも、Microsoft Windows ソフトウェアを提供していないことを強調した。.NET のフルデプロイに必要な、Microsoft Windows OS や Microsoft IIS、それに Microsoft SQL Server といった Windows ソフトウェアに関しては、利用者が入手する必要がある。

OpenShift に対する .NET のデプロイイメージ
OpenShift に対する .NET のデプロイイメージ

.Net のオープンソースによる実装を目指しているのは Uhuru だけではない。Novell によって2004年にスタートされた Mono プロジェクトも .NET のオープンソース実装を目指すプロジェクトだ。Mono は現在、元 Novell 従業員によって創業された Xamarin によって開発されている。Red Hat は Mono は採用しないのだろうか?この疑問に対して、Morgan 氏は次のように答えた。

「我々は Mono も検討した。だが、Mono は .NET との互換性の問題を抱えている。Red Hat の顧客からのフィードバックも芳しくないものだった。我々は、互換性を高めるためには、ネイティブの Windows ノード上で .NET アプリを稼働させるのが重要だと考えている」

Sean Michael Kerner
Sean Michael Kerner は、eWeek および InternetNews.com の主任編集者。