世界最高レベルの暗号学者たちは、現在の情報セキュリティをどう見ているのだろうか?

米国サンフランシスコで開催中の RSA Conference USA 2014 で2月25日、ワイツマン科学研究所の Adi Shamir 氏、SafeLogic の Whitfield Diffie 氏、マサチューセッツ工科大学の Ron Rivest 氏らがパネルセッションに登壇。ビットコインや Forward Secrecy について語った。

ビットコイン

暗号学者がビットコインを語る:「財布は、どんなコンピューターよりも高いセキュリティを持っている」【RSA Conference USA 2014】
セッションでは、暗号通貨であるビットコインについて議論された。

Shamir 氏は、ビットコインは大きな可能性を秘めているものの、現在は多くのことが悪い方向へ転がってしまっていると述べた。ビットコインは国に規制されない、新しい形態を持つ通貨を目指しているが、現時点では実現できていない。

また、ビットコインを保管するビットコインウォレット(財布)がアタッカーの攻撃対象になっていることも、大きな懸念材料であると Shamir 氏は述べた。

「インターネット通貨であるビットコインは、インターネット上に保管できない」

Shamir 氏と Diffie 氏はその理由を、デジタルウォレット(財布)のセキュリティが堅牢とは言えないためだと語った。

「あなたのポケットに入っている(物理的な)財布は、どんなコンピューターよりも高いセキュリティを持っている」

Forward Secrecy

「Forward Secrecy」は、より強固な暗号化を提供する技術。秘密鍵とユーザーデータが盗まれた場合でも、データの解読を防いでくれる機構だ。

Diffie 氏は、Forward Secrecy では暗号鍵が一時的なものであり、長く使えないことがポイントであると説明した。

「誰かがあなたの暗号鍵を今日取得したとしよう。でもその暗号鍵はすでに無効かもしれないし、明日使えなくなるかもしれない。Forward Secrecy は、攻撃を制限するのに非常に有効な手法だ」

Sean Michael Kerner
Sean Michael Kerner は、eWeek および InternetNews.com の主任編集者。
(この記事は2月26日付け英文記事の抄訳です)