宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、米国航空宇宙局(NASA)などと進めている世界中の降水状況を観測するプロジェクト「全球降水観測計画(GPM:Global Precipitation Measurement)」の一環として、プロジェクトの中心となる「GPM 主衛星」を2月28日3時7分から5時7分のあいだに種子島宇宙センターより「H-IIA ロケット23号機」で打ち上げる。この主衛星には、日本が開発した雨雲スキャンレーダー「二周波降水レーダー(DPR:Dual-frequency Precipitation Radar)」を搭載する。JAXA は、打ち上げ前から GPM 主衛星分離までの様子をインターネットで生中継する。

H-IIA ロケットで2月28日未明に打ち上げ、地球全体の降水を3時間ごとに観測する GPM 計画の主衛星
GPM 主衛星
(出典:JAXA)

GPM は、世界中の水不足や洪水といった問題の解決の糸口を見つけ出すデータを集めるため、淡水資源の源である降水状況を正確に把握することが目的。JAXA と NASA を中心に米国海洋大気庁(NOAA)、欧州、インド、中国などが協力し、今回 H-IIA で JAXA が打ち上げる GPM 主衛星と多数の副衛星群を使って地球全体の降水状況を3時間ごとに観測する計画だ。

主衛星と多数の副衛星を組み合わせて地球全体を観測 (出典:JAXA)
主衛星と多数の副衛星を組み合わせて地球全体を観測
(出典:JAXA)

GPM 主衛星には、JAXA と情報通信研究機構(NICT)が共同開発した DPR と、米国で開発されたマイクロ波放射計を搭載する。DPR の性能は高く、従来の衛星だと観測できなかった小雨から豪雨までの観測が可能で、「まるで雨雲をスキャンするように、雲の中にある雨滴や雪・氷粒子の大きさなどの詳細情報を得ること」ができるという。

GPM-DPR スペシャルサイト (出典:JAXA)
GPM-DPR スペシャルサイト
(出典:JAXA)

GPM 主衛星は NASA のゴダード宇宙飛行センターで組み立てられ、2013年11月27日に種子島宇宙センターへ運び込まれた。現在、打ち上げに向けての作業が予定通り行われている。

日本に到着した GPM 主衛星 (出典:NASA)
日本に到着した GPM 主衛星
(出典:NASA)

打ち上げに使う H-IIA ロケット23号機の1段目 (出典:NASA)
打ち上げに使う H-IIA ロケット23号機の1段目
(出典:NASA)