国立天文台は、2013年11月末前後に太陽に接近するアイソン彗星について、すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラ「Hyper Suprime-Cam(HSC)」で捉えた最新画像を公開。青白い尾が1度角以上(満月の見かけの直径の2倍以上)延びている様子を鮮明に写し出すことに成功した。

すばる望遠鏡がアイソン彗星の“流れる尾”を撮影--11月末には肉眼でも鮮やかに?
HSC で撮影されたアイソン彗星
(c)HSC Project/NAOJ

観測はハワイ現地時間2013年11月5日の明け方(日本時間11月5日23時〜24時頃)に、HSC の性能試験観測の一環として行われた。昨年すばる望遠鏡に搭載された HSC は、満月9個分の広さの天域を一度に撮影できる超広視野カメラ。観測時はアイソン彗星の高度が30度以下と低空で厳しい条件だったが、同カメラと望遠鏡により、広い視野・シャープな星像・高い集光力で、太陽と反対の方向に1度角以上も延びる尾を淡い部分まではっきりと捉えることに成功したという。

観測当時、地球から約1.7億キロメートル、太陽から1.3億キロメートルの距離にいたアイソン彗星は、日本時間11月29日に太陽に最接近する予定。国立天文台副台長の渡部潤一氏は、「今回すばる望遠鏡が捉えたような姿が、今後、双眼鏡や肉眼でも見える可能性が十分にある」とコメントしている。