米国航空宇宙局(NASA)は、月の周回軌道を回る探査機「LADEE」(Lunar Atmosphere and Dust Environment Explorer)と、地球の地上基地との通信速度で新記録を樹立したそうだ。LADEE が搭載するレーザー通信検証機 LLCD(Lunar Laser Communication Demonstration)は、下りで 622Mbps、地上局からの上り速度も 20Mbps を達成した。

LADEE と地上基地との通信の様子
LADEE と地上基地との通信の様子

LLCD は初めてレーザーを使用した通信システムだ。これまで探査機との通信では電波が使われてきたが、日々増大するデータ量を前に、限界に達しようとしていた。レーザー通信システムの発達で高画質の写真や3D ビデオなど、大容量のデータをやり取りできるようになるという。

NASA は高度なレーザー通信中継装置の開発を目指しており、LLCD に続き、さらに長期的で大規模なプロジェクト「LCRD」(Laser Communications Relay Demonstration)も計画されている。LCRD は2017年に打ち上げ予定だ。

NASA の Badri Younes 氏は以下のように語っている。

「次世代の宇宙との通信性能を上げていく道のりの上で、LLCD は最初の一歩だ。私たちは今回の結果に励まされており、この新しい通信システムが実際の運用に導入される正しい道を現在歩んでいると確信している」