NTT ファシリティーズ竹中工務店、日本 IBM は、設計図や資材などの建物情報を設計から施工、維持管理まで一貫して管理する手法を考案した。NTT ファシリティーズの自社ビル建築にこの手法を導入して試算した結果、建物の点検保守、修繕改善のライフサイクルコストが約20%削減できることがわかったという。

建物情報の連携でバーチャル施工/引渡し、ライフサイクルコストを約20%削減
検証対象になった NTT ファシリティーズ研究開発新拠点

この手法は、いままでの建築において維持/運用の視点が設計に反映されなかったり、設計/施工時と運用/維持管理時が別々のシステムであることで情報の連携ができず、多大なコストと時間が費やされるなどの問題を、仮想的な竣工や引渡しを実施することで解決するという。

バーチャル施工の取り組み
バーチャル施工の取り組み

仮想的な竣工が可能になったことにより、設計の段階で鉄筋や設備の干渉などの設計上の問題を発見し、工事の手戻りや現場でのトラブルを回避できるほか、ライフサイクルコストの削減に有効な設計/仕様を維持/運用の視点から評価することができる。

また、設計時と運用時のシステムを連携することで、建物情報を運用時のシステムに反映する仮想引き渡しにより、これまで引渡し後数か月かかっていた竣工図面や竣工図書の作成に加え、その後半年ほどかけて作成していた設備台帳をビル竣工前に準備できる。そのためビルオーナーは、高熱費や清掃費用などの維持/管理費を、竣工前に正確にシミュレーションすることができる。