クラウドコンピューティングの普及が進むことで、クラウド環境を管理可能な人材の育成が急がれている。この状況に対応するため、米国 Red Hat は、新たなトレーニングプログラム「Red Hat Certificate of Expertise in Infrastructure as a Service」の提供を開始すると発表した。高い能力を持つクラウド専門家の育成とその認定を手助けするのが目的だ。

Red Hat、クラウド専門家のための認定試験を開始
Red Hat は、オープンソースのクラウドプラットフォーム「OpenStack」の主要コントリビューターの1つ。7月には「Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platform」も公開した。今回提供を開始するトレーニングは、この製品を導入する企業に対するサポートの一環でもある。

エンジニアやシステム管理者に対するトレーニングと認定試験の提供は、Red Hat によるソリューションで重要な役割を果たしてきた。同社による「Red Hat 認定エンジニア(Red Hat Certified Engineer:RHCE)」や「Red Hat 認定システム管理者(Red Hat Certified System Administrator:RHCSA)」プログラムには、長い実績があり、企業からの信頼を獲得している。だが、今回公開されたクラウド専門家向けのプログラムは、これまでの認定試験とは若干異なったもののようだ。

Red Hat 副社長である Iain Gray 氏は eWeek に対し、次のように説明した。

「Red Hat のクラウド専門家認定は、ハンズオンによる実践的な試験に合格することで取得できる。これは、これまでの RHCE や RHCSA と同じだ。違いは、今回の認定試験ではより狭く、専門的な知識と能力が要求される点だ。認定を受けた人物は、インフラ管理業務の中で、ある特定の分野に特化した役割を果たすことが期待される」

Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platform は、そのコアの部分を Red Hat Enterprise Linux(RHEL)に依存している。このことからも、クラウド専門家認定取得を目指す人は、RHCE や RHCSA 認定資格の取得も視野に入れておいた方が良いだろう。

「2人の求職者が応募してきたとしよう。1人はクラウド専門家認定だけを取得しており、もう1人はそれに加えて RHCE または RHCSA 認定資格も保有している。私であれば後者を採用するだろう。より幅広い技術的なスキルを持っていると考えられるからだ。前者も同等のスキルを持っているかもしれない。だが、後者はそのスキルを、厳格かつ公正なプロセスを持つ認定資格によって示すことができる」

OpenStack

OpenStack ロゴ
今回のプログラムには、「OpenStack」という文字は含まれてはいない。Gray 氏は、Red Hat は認定資格の名称として、製品名ではなく、試験に合格した人物がどのような能力を保有しているのかを示すものを好む傾向があると説明した。

OpenStack は新しい技術であり、急速な進化を続けている。Red Hat の認定プログラムも、これにあわせて、常にアップデートされることが期待されている。Red Hat が通常の資格試験で使用されることの多い「多項選択法試験」ではなく、ハンズオンタイプの試験を採用しているためだ。

「もし OpenStack が急速に進化するなら、試験をサポートするために我々が構築するシステムも、同じペースで進化しなければならない」

Sean Michael Kerner
Sean Michael Kerner は、eWeek および InternetNews.com の主任編集者。