米国 VMware の熱心な支持者たちが8月26日、米国サンフランシスコの Moscone Center に集まり、CEO である Pat Gelsinger 氏が仮想化の未来と、VMware のポジションについて語るのを聞いた。毎年恒例のイベント「VMworld 2013」の基調講演において Gelsinger 氏は、VMware の新しいサーバー、ストレージ、ネットワーク仮想化ソリューションについて発表した。

【VMworld 2013】VMware は、すべての IT の仮想化を目指す―鍵となるのは VMware NSX
VMware CEO の Pat Gelsinger 氏

Gelsinger 氏は聴衆に向け、コンピューティングの世界は、新しいモバイルクラウド時代に突入したと述べた。

「地球上の人間はみな、何百万ものアプリケーションを利用している。そのアプリケーションはどれも、『IT as a Service(サービスとしての IT)』として提供されているものだ。IT は、さらに高速に運用されなければならない。そして、最も高速なものが勝利する」

Gelsinger 氏は、IT の4つのトレンドについて述べた。そのトレンドとは、ソーシャル、モバイル、クラウド、そしてビッグデータだ。これらトレンドはどれも、一般消費者向け、ビジネス向け IT インフラに影響を与えるという。

「利用者が増え、アプリが増え、データが増えれば、インフラへの要求もますます高まる。これら4つのトレンドは、モバイルクラウド時代のインフラに対して大きなプレッシャーを与えるだろう。だが同時に、クライアントサーバーモデルからのリソース解放を意味している」

Gelsinger 氏は、今日、そして明日のアーキテクチャ構築に必要な技術は、仮想化だと述べた。VMware のビジョンは、サーバー仮想化からスタートしている。だが現在では、そのビジョンは、ソフトウェア定義データセンター(Software-Defined Data Center:SDDC)へと拡大した。SDDC は、コンピューティングに留まらず、ストレージ、ネットワーク、管理の自動化までが含まれる概念だ。

仮想化データーセンターのワークロードはすでに飽和状態にあるという人もいる。だが、Gelsinger 氏はこれに同意しない。

「すべてのアプリ、すべてのデータベース、すべてのビッグデータアプリケーション、そしてすべての物理サーバーが仮想インフラで置き換えられるまで、我々の仕事が終わったとは言えない。データ―センターで100%の仮想化がなされるまで、我々は、仮想化の推進を情熱を持って継続する」

ネットワークまでも完全に仮想化するという VMware の戦略に向けた鍵となるのは、NSX ネットワーク仮想化技術だ。VMware CTO である Martin Casado 氏は、NSX は、ネットワーク版の VMware ESX だと表現した。ESX とは、VMware の要石となるサーバー仮想化技術。NSX の目指すところは、物理的なネットワーク資産の仮想化だ。

Gelsinger 氏は、ネットワークを仮想化することにより、管理者の負荷を下げることが可能だと述べた。

「これまで管理者は、常に物理インフラを気にかけていなければならなかった。それが今日、変わる」

最後に、Gelsinger 氏は今後の IT インフラに求められる3つの必須事項について述べた。1つ目は、単にサーバーだけでなく、IT すべてに渡る仮想化。2つ目は、IT 管理の自動化。3つ目が、サービスを提供するための、パワフルなツールとしてのハイブリッドクラウドの必要性だ。

Gelsinger 氏は聴衆に向かい、この3つが、IT をスケーラブルなものにし、IT のコストを削減し、IT のアジリティを向上させると述べた。

Sean Michael Kerner
Sean Michael Kerner は、eWeek および InternetNews.com の主任編集者。
(この記事は、8月26日付け英文記事の抄訳です)