米国 Microsoft の CEO である Steve Ballmer 氏は、今後12か月以内に退任することを発表した。これは、Microsoft における一つの時代の終わりを告げるものとなるだろう。私は、Microsoft の古くからの幹部の退場が、今後も続くと見ている。

Ballmer 氏の退場は、Microsoft における一つの時代の終わりを告げる
Ballmer 氏が CEO に就任した2000年のコンピューティング産業は、いまとはまったく異なる様相を呈していた。

2000年当時、Windows はデスクトップの世界をほぼ支配していたし、サーバーの世界でも大きな存在感を示していた。だが2013年の現在、Windows はデスクトップの世界で苦戦しており、サーバーの世界ではクラウドコンピューティングの台頭により、その地位を Linux やオープンソース技術に奪われつつある。

この苦境の中、会社を去る Microsoft 幹部は、Ballmer 氏だけではない。昨年11月には、Microsoft に23年間勤務したベテラン社員であり、Windows のリーダーだった Steve Sinofsky 氏も退社している。

2年前にはサーバーおよびツールビジネスの責任者だった Bob Muglia 氏も Microsoft を去った(Muglia 氏は現在、Juniper でソフトウェア開発責任者を担当している)。Muglia 氏が Microsoft を去る1年前には、ビジネス部門プレジデントの Stephen Elop 氏、それに主任ソフトウェアアーキテクトだった Ray Ozzie 氏も退社している。

過去3年間の間に、Microsoft では Windows デスクトップ、サーバー、ビジネス部門を担当していた幹部達の大半が会社を離れた。中でも Muglia 氏と Sinofsky 氏は、10年以上に渡って Microsoft に貢献し、同社がデスクトップとサーバーの両分野を支配する上での戦略と文化を形成した重要な人物だった。この両名が Microsoft を離れ、そして、いままた Ballmer 氏も Microsoft を去ろうとしている。

私が個人的に初めて Ballmer 氏と会ったのは、2004年の Microsoft Worldwide Partner Conference だった。その時点ですでに、Microsoft のパートナーはオープンソースと Linux の影響について心配していた。

だが Ballmer 氏は基調講演で聴衆に対して「一体誰が、オープンソースを支援し、オープンソースのために立ち上がるというのか?」と叫んでいた。

8年後、Google はオープンソースの Android を支援し、モバイル分野での支配的な地位を獲得するに至った。この分野は、Microsoft がプロプライエタリな Windows Phone で苦戦している場所でもある。Red Hat は Linux サーバーにより、10億ドルを超える売上を達成。Microsoft のプロプライエタリな Windows サーバーを脅かし続けている。また、新たに登場しつつあるクラウドエコシステムは、オープンソース技術に依存している。

マーケットは、Ballmer 氏の2004年の質問に回答を与えたわけだ。

Ballmer 氏の退場は、Microsoft にとっての一つの時代の終わりを示すものになるだろう。この3年で、Microsoft は業界で最も良く知られ、尊敬されていたリーダーたちを失うことになった。Microsoft には、いずれ新世代のリーダー達があらわれることだろう。だが、今日の Microsoft を築いた世代のさらなる退場は、これからも続くと私は見ている。

Sean Michael Kerner
Sean Michael Kerner は、eWeek および InternetNews.com の主任編集者。