「シングルサインオン(Single Sign-on:SSO)」は、複数のサイトやサービスを、1回のサインオンで利用可能にする機構。Web の世界では、すでに多くのベンダーが SSO を提供しているが、Mozilla もそのベンダーの1つになろうとしている。

米国 Mozilla は2011年「BrowserID」プロジェクトをスタートさせた。利用者向けの BrowserID プロジェクトは、「Persona」と呼ばれている。

Mozilla、「Persona」サービスを拡張 ― Gmail のアドレスを利用可能に
Mozilla による「Persona」サービス

BrowserID/Persona の基本的な考え方は、Firefox ブラウザに保存された利用者の E メールアドレスを ID として利用する、というものだ。この機能を利用すれば、Persona がサポートしている Web サイトでは、利用者はパスワードを入力しなくても OK をクリックするだけでサインオン可能になる。

Persona では、E メールアドレスを ID として利用する
Persona では、E メールアドレスを ID として利用する

この仕組み自体は Facebook、Twitter、Google ベースの認証として、すでに広く利用されているものと同じだ。違いは、Persona が Web ブラウザベースであるという点ぐらいだろう。

今回、Mozilla は Persona で Gmail アドレスを利用可能にした。これにより、Persona がサポートする Web サイトへのログインに Gmail アカウントが利用可能になった。Mozilla によれば、これにより7億以上のアカウントが Persona を利用できるようになったという。

だが前述の通り、Facebook、Twitter、Google ベースの認証は、すでに様々な Web サイトやサービスで広く利用可能になっている。いまさら、Persona を利用する意味があるのだろうか?

説得力のある理由が、少なくとも1つは存在している。Mozilla は次のように説明している。

「Persona は、プライバシー保護を重要視している。今回、利用者は Gmail アドレスで Persona サイトにサインイン可能になった。だが Google は、利用者が Gmail アカウントでどの Web サイトにサインインしたかをトラッキングすることはできない」

これは、プライバシーが重要なシーンでは大きなプラスと言えるだろう。

Persona/BrowserID が広く利用されるものになるかは現時点ではわからない。だが、Mozilla のサポーターがこの機能を広める努力を続け、Mozilla がこの技術を向上し続ければ、Persona/BrowserID がすぐに消え去ることはないだろう。

Sean Michael Kerner
Sean Michael Kerner は、eWeek の主任編集者。