米国 Google の Android は、スマートフォン市場で支配的な位置を占めている。

その Android のコアには Linux があり、その他にも多くのオープンソース技術が含まれているため、多くの人々が Android はオープンソース OS だと信じている。だが、先週起きた事件により、これには疑いが生じた。

Android には2つのバージョンが存在する。その1つは、Google がビルドし、ハンドセットベンダーと共有している Google Android。もう1つは Android Open Source Project(AOSP)だ。この2つは厳密には同じものではない。2つのうち一方には、プロプライエタリな技術が含まれており、そのコードはオープンになっていないのだ。

Android は本当にオープンソースなのか?
Jean-Baptiste Queru 氏
AOSP のメインテナー Jean-Baptiste Queru 氏は、先週突然辞職を発表した。同氏は、Google +に次の投稿で次のように述べ、オープンソースプロジェクトとしての Android の存在意義に対して疑問を投げかけている。

「GPU サポートがないために、AOSP はフラグシップデバイス上でホーム画面へのブートができない。そのような OS のメインテナーをする意味はない」

Queru 氏が言及している「フラグシップデバイス」とは、Nexus 4 および Nexus 7 のことだ。これらのデバイスでブートするには、チップベンダー Qualcomm によるプロプライエタリなコードが必要であり、これを持たない オープンソースの AOSP は、Google が販売する Nexus 4 および Nexus 7 でブートできないのだ。

個人的な見解だが、私は、デバイス上でのブート機能は、特にそれが Linux ベースのものであるなら、カーネルで取り扱われるべきだと考える。Linux カーネルは、互恵的ライセンスである GPL ライセンスを採用している。これは、カーネルに関連するあらゆるコードが GPL ライセンスでなければならず、コードは常にオープンで、誰にでも拡張可能でなければならないことを意味している。

そして、この GPL ライセンスこそが Linux 成功の鍵なのだ。

Android はすでに大きな成功を収めている。だが、すべてのコアコードがオープンソースであれば、Android はさらに良いものになるだろう。私は、特別なドライバーとか、カメラとか、加速度センサーに関するコードまでオープンにしろと主張しているのではない。ただ、デバイス上でブートを可能にしろと述べているのだ。

私は、Mozilla の開発者たちも Firefox OS ベースのスマートフォンで同じ問題に直面しているのではないかと想像している。Mozilla は常にオープンソース運動の中心にいる組織だ。だが、モバイルフォンの分野では、プロプライエタリなドライバやコンポーネントが非常に重要になってくるのも事実だ。そしてこの問題は容易には解決できない。

この問題を解決するには、モバイルハードウェアベンダーが、彼らの知的財産をオープンにするしかないだろう。そんなことは起こり得ないが。

Google は「Don't Be Evil(悪を為すな)」という企業ポリシーを掲げてきた。だが、AOSP コミュニティを現在の状況に放置し、メンバーを苦しめることは、このポリシーに反する。今後、AOSP がどうなるかはわからないが、私は Google にフェアプレイを期待したい。

Sean Michael Kerner
Sean Michael Kerner は、eWeek の主任編集者。