Mozilla、Firefox 23 をリリース ― ソーシャルメディア共有機能を搭載
Firefox 新ロゴ
米国 Mozilla Foundation は8月6日、オープンソースの Web ブラウザ「Firefox 23」をリリースした。Windows 版、Mac OS X 版、Linux 版、Android 版が公開されている。

Firefox 23 では、ソーシャルメディアを通じて Web ページを友だちと共有できる「共有機能」が追加された。この機能は、Firefox 17 で搭載された「Social API」を拡張したものだ。Social API は拡張可能なプログラミング機構であり、開発者やパートナーによる、ソーシャルメディアサービスと Firefox との統合を可能にしている。

だが、共有機能が利用可能な SNS サイトは、現時点では限定されている。この件について、Mozilla の Firefox リードエンジニアである Gavin Sharp 氏は次のように説明した。

「現時点では、コンテンツ共有を利用できるのは、Facebook メッセンジャー と Cliqz の利用者だけだ。だが Mozilla は、今後より多くの SNS サイトとの統合を目指していく」

Firefox 23 による共有機能の例
Firefox 23 による共有機能の例
 
Web ブラウザによるコンテンツの共有という考えは、Firefox だけのものではない。Apple の Safari ブラウザでは、Twitter や Facebook でコンテンツを共有できる。

Mozilla は共有機能を Firefox 23 で初めて搭載したが、Mozilla はこの機能を以前から実験してきたと Sharp 氏は述べた。2010年、Mozilla は「F1」プロジェクトで Web ページ共有の実験を開始している。2011年には「Firefox Share」プロジェクトも立ち上げた。

「Social API を使った共有機能は、これら実験の成果だ。我々は、Firefox 23 でこの機能を顧客のもとに届けることができた」

混在コンテンツのブロック機能

Firefox 23 は、Web ブラウジングをより安全にする「混在コンテンツブロッカー」を提供する。

混在コンテンツサイトとは、SSL コンテンツと非 SSL コンテンツがページ内に同時に存在するサイト。SSL によるセキュリティが、ページ内の一部の非 SSL コンテンツによって台無しになってしまうという問題を孕んでいる。

「Firefox のサイト識別情報パネルでは、以前から混在コンテンツサイトの危険性を警告していた。Firefox 23 ではさらに一歩踏み込み、セキュリティ問題を引き起こす可能性を持つ混在コンテンツサイトをデフォルトでブロックする」

だが、Firefox 23 で混在コンテンツサイトへのアクセスがまったくできなくなるわけではない。必要に応じてブロックを解除するオプションがあると、Sharp 氏は説明している。

セキュリティ

Mozilla は、Firefox 23 で修正された脆弱性に対する13のセキュリティアドバイザリを公開している。今回修正された脆弱性のうち、重要度評価で最も危険度が高い「最高」に分類されていたのは4項目だった。そのうちの3項目はメモリに関するもので、残りの1項目はクロスサイトスクリプティング(XSS)攻撃を仕掛けられる恐れがあるとされたものだった。

「ネットワーク」モニター

Firefox 23 では、Mozilla は「ネットワーク」モニター機能も搭載した。Sharp 氏は、ネットワークモニターについて次のように説明している。

「ネットワークモニターは、ページロードの時間を表示するだけでなく、リソース不足、Web サーバーの遅延、API のバグといった、ページの問題点も表示する」

ネットワークモニター
ネットワークモニター

ネットワークモニターは、開発者による Web サイトの構築をより容易にするツールだ。これは、Mozilla の目標の1つでもある。最近の Firefox リリースでも、数多くの開発者向けツールが提供されてきた。例えば、今年4月にリリースされた Firefox 20 では、「Web 開発」メニューが追加されている。これは、既存の Firefox の開発ツールを一か所にまとめ、アクセスを容易にするものだった。

Firefox UI 刷新プロジェクト「Australis」

Firefox 23 がリリースされたことにより、Mozilla のフォーカスは6週間後の Firefox 24、および 12週間後の Firefox 25に向かう。

Firefox 25 では、2011年3月の Firefox 4 リリースから続く現在のユーザーインターフェイスの大規模な刷新が予定されている。この計画は「Australis」というコード名で呼ばれている。

Sean Michael Kerner
Sean Michael Kerner は、eWeek および InternetNews.com の主任編集者。