米国 Microsoft は、MSN TV サービスを2013年9月30日で終了すると発表した。同社は1997年、MSN TV の前身である Web TV を4億2,500万ドルで買収した。

Microsoft、MSN TV サービスの終了を発表
Microsoft による MSN TV

スマートフォンやタブレット、それにスマート TV の登場するはるか以前、WebTV のセットトップ BOX は、自宅のテレビを使ってインターネットへのアクセスや、Web サイトの閲覧を実現する、安価な PC 代替品として利用されていた。当時 Microsft の CEO だった Bill Gates 氏は、声明で次のように述べている。

「WebTV の買収は、インターネットによるメリットを顧客に届けると同時に、コンテンツのデジタル形式での放送を実現するという Microsoft の新戦略を強調するものだ」

WebTV は2001年、「MSN TV」にブランド名を変え、その12年後、モバイルデバイスブームの中で終焉の時を迎えた。

Microsoft は、顧客に宛てた E メールで次のように述べている。

「過去10年間、我々は MSN TV の構築と、テレビを利用したインターネットアクセスの提供に、とても興奮していた。残念だが、すべてのことに終わりはやってくる。本日、Microsoft は MSN TV サービスの終了を発表する」

MSN TV のサービスが終了した最大の理由は、「セカンドスクリーン」の普及にある。MSN TV を使ってインターネットにアクセスしている間、顧客はテレビで番組を視聴できなくなってしまう。だが、スマートフォンやタブレットといったモバイルデバイスが普及した現在では、顧客はテレビを視聴しながら、ソファに座って「セカンドスクリーン」からインターネット接続が可能なのだ。NDP Group の調査によれば、米国のテレビ視聴者の87%が、テレビ番組の視聴中に少なくとも1台の「セカンドスクリーン」デバイスを利用しているという。

また、ソニーの PlayStation 3 や Microsoft の Xbox 360 といった Web アクセス機能を持つビデオゲームコンソールの登場も、Web TV 離れを加速させるものとなった。

セットトップ BOX タイプのインターネット接続機器の販売を中止するのは、Microsoft が最初ではない。スイス Logitech は2011年11月、米国 Google の「Google TV」を搭載したセットトップ BOX「Revue」の製造を中止している。同社は Revue の製造中止にあたり、同デバイスの販売により、営業利益で1億ドル以上の損失が出たと述べていた。

Logitech による Google TV 対応デバイス「Revue」
Logitech による Google TV 対応デバイス「Revue」