日本 HP は、HP シンクライアントに標準搭載するソフトウェア「HP Velocity」(エイチピー ベロシティ)の機能を拡張、レイテンシー(データ転送などを要求してからその結果が返送されるまでの遅延時間)の高いネットワークでもシンクライアントを利用できるようにした。
 
同時に、企業向けユニファイド コミュニケーション(UC)プラットフォーム「Microsoft Lync」に正式に対応、シンクライアントの適用分野を広げた。
 
これらの機能は、7月から出荷するシンクライアントに標準対応する。

クライアント仮想化、UC、無線 LAN でのユーザーの操作性は、ネットワークの状態に左右され、特にレイテンシーの影響を大きく受ける。

HP Velocity の新機能は、レイテンシーの高いネットワークのデータ通信スループット(一定単位時間あたりの処理能力)を改善するもの。

パケットロスや輻輳(ふくそう)の増減など、ネットワーク状態の変化に応じて動的に TCP フローを最適化、スループットを向上させる。Microsoft の RDP(Remote Desktop Protocol)では最大10倍、Citrix の ICA(Independent Computing Architecture)では2倍以上、スループットを改善する。
 
また、今回の機能拡張では、シンクライアントと仮想 PC 間のネットワークをモニタリングするツールに、レイテンシー、シンクライアントの構成情報、CPU/メモリ使用率を取得する機能を追加した。

さらに、Microsoft Lync 2013/2010 に正式に対応、Microsoft Lync VDI 2013 Plug-In(Lync 2013)と、Citrix 環境で利用できる Citrix HDX RealTime Optimization Pack for Microsoft Lync(Lync 2010)をサポートする。

これまで、ビデオ会議での利用を前提としたクライアント環境の仮想化は、ホストサーバーの CPU にかかる負荷やネットワークの輻輳の問題から、現実的ではなかった。Microsoft Lync 2013/2010 は、音声/動画などのメディア通信を端末間(Peer to Peer 接続)で行う新しいアーキテクチャにより、これらの課題を解決する。この新アーキテクチャでは、シンクライアント側でメディア処理をする負荷が高まるため、処理性能の高い最新の HP シンクライアントがサポート対象となる。