2012年9月5日、米国ノースカロライナ州立大学の研究者チームは、ゴキブリを操縦可能にする技術を開発したと発表した。

2013年6月25日、同研究チームは、事前に設定したルート通りにゴキブリを「自動操縦」可能にする新たな技術を開発。そのインターフェイスに、Microsoft によるモーションセンサー「Xbox Kinect」を活用したと発表した。

Kinect を活用したゴキブリの「自動操縦」が可能に ― 米 NC 州立大学の取り組みが一歩前進
Kinect を活用したゴキブリの自動操縦

昨年同大学が発表した技術は、ゴキブリの触角と尾角に電線を取り付け、微弱な電気的刺激を与えることで、ゴキブリを前進させたり、左右に曲がらせたりするもの。これにより、リモコンによる操作でゴキブリをほぼ思い通りに動かすことが可能となっていた。

同大学が昨年発表した画像 ゴキブリの触角と尾角に電線が取り付けられている
同大学が昨年発表した画像
ゴキブリの触角と尾角に電線が取り付けられている

今回発表された技術は、昨年発表された技術をさらに推し進めたもの。ゴキブリの「自動操縦」が可能になっている。

この新技術では、ゴキブリはリモートのコンピューターから、事前に設定されたルート通りに動くようコントロールされる。その動きを Kinect がトラッキング。ゴキブリがルートから外れた場合、新たな電気的刺激を与え、正しいルートに復帰させる仕組みだ。

Kinect はまた、ゴキブリが電気的刺激に対してどのような反応をするのか、そのデータの収集にも活用される。例えば、尾角にある強さの電気的刺激を与えた場合に、ゴキブリはどの程度の速度で前進するのか。あるいは、触角に対してある強さの刺激を与えた場合に、ゴキブリはどの程度の角度まで曲がるのか。そういった詳細なデータを収集するために、Kinect が利用されているという。収集されたデータは、ゴキブリのより正確な操縦に活かされるそうだ。

同大学準教授である Alper Bozkurt 博士は、次のように述べている。

「我々が目指しているのは、ゴキブリをできるだけ効率良く目的地に導くことだ。Kinect を使った研究は、これを手助けしてくれる」

同研究チームの最終的な目標は、地震で倒壊した建物の中など、人間が立ち入れない場所での生存者捜索などにゴキブリを活用すること。今回、自動操縦が可能になったことで、この取り組みは一歩前進したと、研究チームは述べている。

なお、Kinect を利用したサイボーグゴキブリの研究成果については、2013年7月3日から大阪で開催される「35th Annual International Conference of the IEEE Engineering in Medicine and Biology Society」で発表される予定だ。

Kinect を利用したゴキブリの自動操縦