小惑星の資源化に取り組んでいる米国 Planetary Resources は、一般の人が利用可能な宇宙望遠鏡「ARKYD」を開発した。現在、クラウドファウンディングサービス Kickstarter で実現に向けて出資者を募集中。目標金額は100万ドルで、記事執筆時点(日本時間6月17日)で約1万人から91万ドル以上が集まっている。募集期間は6月30日まで。

一般向け宇宙望遠鏡「ARKYD」プロジェクトが出資者を募集中、25ドル出せば“スペース自分撮り”が可能に
スペース自分撮りが可能な ARKYD

ARKYD は、高度300マイル(約 483km)から450マイル(約 724km)の地球周回軌道を秒速5マイル(約 8km)で飛行する小型の宇宙望遠鏡。軌道上でのサイズは高さ200×長さ425×幅 600mm、重さは 15kg。NASA の「ハッブル宇宙望遠鏡」に比べはるかに小さいが、本格的な機能を備えているという。

望遠鏡の口径は 200mm、F 値は 4、分解能は1秒、19等星を捕捉可能としている。撮像素子の画素数は約500万画素で、波長 200nm から 1,100nm の光を捉える。紫外線(波長 300nm 未満)や、水素の出す Hα 帯などに対応する各種帯域フィルタも備える。

ARKYD で撮影できる写真の例
ARKYD で撮影できる写真の例

さらに ARKYD は、外部に画像表示用のディスプレイとカメラ付きアームが取り付けてあり、地球を背景にそのディスプレイを入れた写真が撮影できる。例えば、利用者がディスプレイに自分の写真を表示させた状態で撮影すると、“スペース自分撮り”が行えるのだ。撮った写真を SNS などで共有することも可能。

ARKYD の組み立て
ARKYD の組み立て

Planetary Resources は、一般の人が利用できるよう ARKYD を開放する計画。ただし、ARKYD をコントロールするには知識が必要なため、実際には利用権を獲得した人が研究機関や大学などに活用してもらったり、学生の教育カリキュラムに使ってもらったりすることになる。

支援者には、出資額に応じてさまざまなプレゼントを提供する。10ドルの場合、ARKYD コミュニティに参加し、プロジェクトの進捗ビデオ/写真を見たり、望遠鏡の使い方に関する意見を述べたりできる。スペース自分撮りを行う権利は、25ドルから。そして、200ドルで好きな方向に望遠鏡を向けて撮影する権利、2,500ドルでビデオ版自分撮りする権利が得られる。

なお、Planetary Resources の目標金額は100万ドルだが、130万ドル集まった場合は ARKYD と地上を結ぶデータ回線を2倍に太くしてデータ ダウンロード速度を高める計画。さらに、200万ドルに達した場合は ARKYD の性能を高め、より高度な撮影を行えるようにする。

ARKYD の紹介ビデオ