米国 Google による Google Glass は、批評家からプライバシーに関する懸念が指摘されている。

これらの批評家からの声に応え、Google は当面、Google Glass 上で動作する顔認証アプリを認めないと発表した。顔認証機能の不正な使用を防止する、強力なプライバシーコントロールが開発されるまでの暫定的な措置だという。

Google、Google Glass で顔認証技術を当面は認めないと発表
Google の広報担当者は6月3日、eWEEK からの問い合わせに対し、E メールで次のように回答した。

「Google は、Glass を広く一般消費者向けに販売する前に、開発者による実験を繰り返している。Google は今回、開発者ポリシーをアップデートし、顔認証を許可しないという項目を追加した。Google は今後も、利用者から学び、ソフトウェアをアップデートし、ポリシーを改善していく」

Google は5月31日には、Google+ ページで次のメッセージを公開している。

「ここ数年間述べてきた通り、Google は強力なプライバシー保護機能が利用可能にならない限り、顔認識機能を製品に加えることはない。これを踏まえ、現時点で顔認識機能を組み込んだグラスウェアを承認することはない」

では、今回 Google が発表した新ポリシーを、批評家はどのように捉えているのだろうか?

Electronic Frontier Foundation の Kurt Opsahl 氏は、今回 Google が発表した新ポリシーを歓迎しつつも、Google Glass に顔認証アプリをインストールする人間はでてくるだろうと述べている。

「顔認証アプリをどうしてもインストールしたいと考える人は、Google の許可なく独自にやってしまうだろう」

Google Glass からプライバシーを完全に保護するには、他の人の画像や映像を記録してはいけない、公的な場所における Glass の利用を禁止するしかないと Opsahl 氏は続ける。

「顔認証ソフトは、パラダイムシフトを起こす。Glass がなければ、人々は他人の顔を見ても、その人が誰なのかを知ることはできない。これにより、人々はプライバシーを守られてきた。だが、Glass で顔認証を利用すれば、顔を見るだけで他人の身元がわかってしまう。我々は、かつてはプライベートだとされてきたことが、すべてパブリックなものになってしまう、そういう未来に直面しているのかもしれない」

Center for Democracy & Technology のディレクターを務める Justin Brookman 氏は、人間の顔の特徴からその人の性別や年齢を導き出す、顔認証の機能自体は認めている。だが、顔認証技術と個人情報を特定する技術を結びつけることは危険だと述べている。

「もし、私が街を歩いているときに、顔認証機能を持つ広告に行きあたったとしよう。その顔認証機能が、私を中年男性だと認識して、それにあった広告を表示したとしたら、私はそれを受け入れることができる。だが、その広告の顔認証機能が、私が Justin Brookman であることを認識するとしたら、それを受け入れることはできない。自分の名前が知られてしまうことを許容できる人間はいないと思う」

(この記事は、6月3日付けの英文記事の抄訳です)