Ubuntu では、半年ごとに最新版が登場する。一方、長期サポート版である Ubuntu Long Term Support(LTS)版のリリースサイクルは、2年に1度となっている。

Ubuntu 13.04「Raring Ringtail(荒ぶるアライグマ)」登場 ― 利用者はアップグレードすべきなのか?
Canonical は4月25日、Ubuntu 13.04「Raring Ringtail(荒ぶるアライグマ)」をリリースした。これは LTS 版ではなく、通常版だ。両者の違いはサポート期間にあり、LTS が5年の長期サポートが受けられるのに対し、通常版は 9か月となっている。

Canonical で Ubuntu サーバープロダクトマネージャを担当する Mark Baker 氏は InternetNews.com に対し、「Raring Ringtail」は将来の LTS リリースでの新機能導入に向けた、中間リリースだと述べた。

Ubuntu 13.04 ではいくつかの新機能が追加されるが、それらのうち鍵となるいくつかの機能については、Ubuntu 12.04 LTS サーバーでも利用可能となる。

Ubuntu 13.04 は、OpenStack クラウドプラットフォームの最新版 Grizzly が搭載されている。これには、Ubuntu によって作り込まれた高可用性機能も含まれる。

Baker 氏は、Ubuntu が提供する高可用性機能には、MySQL データベースと、Rabbit MQ メッセージングサーバーも含まれると述べた。これまでは、Ubuntu の Juju システムは、単一の MySQL データベース、Rabbit ノードでしか利用できなかった。Baker 氏は次のように説明する。

「これは明らかに致命的な欠陥だった。それで我々は OpenStack を Juju で配備した際に、MySQL と Rabbit を HA ペアとしてセットアップ可能にした」

これらの新機能は、Ubuntu 12.04 LTS でも利用可能となる。Baker 氏は次のように説明した。

「13.04 での作業の多くは、12.04 LTS 利用者にも恩恵を与える。今回追加または強化された機能は、すでに OpenStack クラウドを配備している顧客からの声を反映したものだ」

13.04 でアップデートされたのは、クラウドだけではない。複数のアプリケーションパッケージが最新版に更新されている。Ubuntu 13.04 では、新しいカーネルとドライバーが搭載されたことで、より幅広いハードウェアに適応することも可能となった。Baker 氏は次のように説明する。

「これが Ubuntu の優れている点だ。すべてが6か月ごとにアップデートされる」

LTS ユーザーがアップグレードする必要はあるのか?

13.04 は最新機能を搭載しているが、Baker 氏は既存の LTS ユーザーが 13.04 に移行する必要はないと述べた。

「クライアント側であれば、UI の向上を含め、13.04 に移行する理由はいくつも見つけられるだろう。だが利用者が、例えば OpenStack の最新版である Grizzly 目当てで移行したいのであれば、アップグレードの必要はない」

Baker 氏は次のように続けた。

「12.04 はまだリリースから1年しかたっていない。このバージョンは、まだまったく古びてはいない」


Sean Michael Kerner
Sean Michael Kerner は、InternetNews.com の主任編集者。