米国 Mozilla は Samsung と共同で、新たなレンダリングエンジンを開発していると発表した。私は、これは Mozilla の長い歴史の中で、最も重大な決断であると考えている。Mozilla が Gecko を捨てて、新たなレンダリングエンジンへと移行する可能性がでてきたからだ。Mozilla CTO である Brendan Eich 氏は、ブログに次の投稿をしている。

「『Servo』は、現代のハードウェアにあわせて、Web ブラウザを一から作り直す試みだ。次世代ハードウェアのパフォーマンスを最大限に活用し、Web 上での新しい豊かな体験を可能にするだけでなく、セキュリティ上の脆弱性にも対応する」

Servo は、Mozilla が開発をリードしている「Rust」言語をベースにしている。Rust は、「C」言語に代わるものとして開発されている言語だ。

Mozilla、Samsung と共同で新たなレンダリングエンジン「Servo」を開発へ
通常であれば私はこれを、面白い実験だが大した成果はでないだろうと考える。Gecko は、Mozilla のすべてのプロジェクトのコアとなっているものだからだ。Mozilla が現在、全力でプッシュしているモバイル OS「Firefox OS」だってそうなのだ。Mozilla は以前も非 Gecko ブラザを実験したことがある。2012年、Mozilla は WebKit ベースの Junior を試作した。だが Junior は、いまはどこにも見当たらない。

だが、Servo は Mozilla に革新を起こす可能性を秘めている。Mozilla が Samsung と協働していることからも、Mozilla が本気で取り組んでいることが伺える。

C や Gecko にこだわり続けることは、イノベーションとは逆行することだ。だから私は、15年以上に渡る伝統を壊そうとする Mozilla と、そのパートナーとなった Samsung に対して敬意を表したい。

Sean Michael Kerner
Sean Michael Kerner は、InternetNews.com の主任編集者。