アルプス システム インテグレーション(ALSI)は、総合的な情報漏洩(ろうえい)対策ソリューションの最新版「InterSafe ILP Ver. 3.0」を発売した。新たに、ファイルを暗号化したまま一般のウィルス対策ソフトウェアで検査する機能、USB メモリなどの外部デバイスにファイルを書き出す際の安全確保機能を加え、暗号化 PDF ファイルをつくる新ソフトウェア「InterSafe SecurePDF」を追加し、さらにさまざまな機能強化を施している。

InterSafe ILP は、ファイル自動暗号化の「InterSafe IRM」、デバイス制御の「InterSafe DeviceControl」、申請/承認の「InterSafe WorkFlow」、セキュリティ USB メモリ作成の「InterSafe SecureDevice」という4種類のソフトウェア製品で構成されるオールインワン型セキュリティ ソリューション。一括導入できるほか、目的に応じて必要なソフトウェアだけを組み合わせることが可能。

今回の最新版を発表するにあたり、中国出張から戻ったばかりの ALSI 代表取締役社長、麻地徳男氏は、現地で事業展開している日本企業はいずれも情報セキュリティを重要視していると述べ、InterSafe ILP の重要性を強調した。

ALSI、「InterSafe ILP」の最新版発売、暗号化ファイルのウィルス検査は業界初
代表取締役社長の麻地徳男氏
InterSafe ILP の重要性を強調

また、InterSafe ILP の核となる暗号化技術について、同社セキュリティソリューション部副部長の森本敏男氏は「暗号化を意識させない、普段通りの操作性」との10年間に渡る“こだわり”を説明。この方針を具現化するため、例えばファイル単位の暗号化機能の搭載を目指したものの、複数ユーザーで同じファイルを同時操作する場合の排他制御を確実に行うことが難しく、実現に至るまでにはさまざまな工夫が必要だったそうだ。

セキュリティソリューション部副部長の森本敏男氏 “こだわり”は「暗号化を意識させない、普段通りの操作性」
セキュリティソリューション部副部長の森本敏男氏
“こだわり”は「暗号化を意識させない、普段通りの操作性」



では、最新版の主な新機能をみていこう。

1つ目は InterSafe IRM の暗号化ファイルのウィルス対策強化だ。

これは、暗号化されたファイルをウィルス対策ソフトウェアがメモリに読み込む際だけ一時的に復号することで、リアルタイムのマルウェア検査と必要に応じた駆除/隔離を可能にするものである。同機能は既存の各種暗号化ソフトウェアには搭載されておらず、「業界唯一の機能」としている。

暗号化ファイルのウィルス対策
暗号化ファイルのウィルス対策

プロダクトマネージャの和田秀之氏 「業界唯一」という暗号化ファイルのリアルタイム検査
プロダクトマネージャの和田秀之氏
「業界唯一」という暗号化ファイルのリアルタイム検査

次は、InterSafe WorkFlow の有料オプションとして提供する「クイック書き出し機能」。

何らかの理由で外部にファイルを持ち出す必要が生じた場合、メニューから「クイック書き出し」を選ぶと USB メモリなどのデバイスにファイルを暗号化して書き込む。同時に、原本ファイルを管理サーバーに保管し、書き出しログを記録。この機能により、ファイル持ち出し時の保護対策や手続きを簡素化できる。そして、万が一の情報漏洩時には、いつ、だれが、何を持ち出したかログから調べられる。

クイック書き出し機能
クイック書き出し機能

最後は、InterSafe SecurePDF による暗号化 PDF ファイルの作成機能だ。

外部の取引先などに文書を PDF ファイルで提供する必要がある場合に有効だろう。具体的には、暗号化 PDF ファイルを生成できるわけだが、ファイル閲覧期限とコピー/印刷制御も施すことが可能で、単純な暗号化ソフトウェアより多機能である。さらに、セキュリティ ポリシーの一元管理にも対応している。

生成した PDF ファイルは標準的な「Adobe Reader」があれば表示でき、取引先などが専用ソフトウェアを用意する必要がない。スマートフォンやタブレット端末でも、データを活用できる。

セキュア PDF ファイルの作成
セキュア PDF ファイルの作成

営業統括部マーケティンググループの清水康雄氏 「クイック書き出し」「InterSafe SecurePDF」を紹介
営業統括部マーケティンググループの清水康雄氏
「クイック書き出し」「InterSafe SecurePDF」を紹介

そのほかにも、(1)ネットワーク接続していないスタンドアロン環境に存在するパソコンも含めた一元管理、(2)Windows 8 対応、(3)VMware の仮想デスクトップ環境(VDI)対応といった機能強化も施している。

ALSI は、InterSafe ILP Ver. 3.0 のこうした機能強化と「情報を守り、活用する」という特徴をいかし、企業/自治体/官公庁/学校などにアプローチし、初年度3億円(5万ライセンス)の販売を目指す。