富士通研究所と中国の富士通研究開発中心は、汎用的な 10Gbps 用部品で 100Gbps 通信ができる光伝送技術を、世界で初めて(同社による)開発した。

従来、データの伝送速度をあげるには高速化に対応した部品が必要で、汎用的な部品を用いることができなかった。また、これまでの単純な変復調方式による伝送方式では、高速化に限界があった。

今回富士通研では、デジタル信号処理を用いた DMT(Discrete Multi-Tone)変復調方式を適用、汎用 10Gbps 部品で1チャネルあたり 100Gbps の伝送ができるようにした。

この技術を4チャネル構成の光送受信器に適用すると、次世代データセンターで期待されている 400Gbps イーサネット用トランシーバーが可能となり、クラウドサービスを支えるデータセンターの処理能力を向上(データ転送の高速化)できる、と期待される。

技術の詳細は、3月17日から米国カリフォルニア州アナハイムで開催される国際会議「OFC/NFOEC2013」(Optical Fiber Communication Conference and National Fiber Optic Engineers Conference)」で発表され、展示会の富士通オプティカルコンポーネンツのブースで「DMT Modulation Format 400GbE Transmission Demonstration」として動展示する。

データ伝送に使用される光送受信器は、現在4チャネル構成で 100Gbps を伝送するトランシーバが実用化されているが、次世代データセンター向けには 400Gbps イーサネット用のトランシーバの実現が期待されている。

富士通研、汎用 10Gbps 部品で 100Gbps 高速通信ができる光伝送技術を開発
技術の適用範囲

しかし、データの伝送速度を上げるには、送信回路/受信回路を高速化しなければならず、従来の技術では、高速化に対応 した電子部品、光部品が必要で、汎用的な部品を用いることができなかった。また、光信号のオン/オフをデジタル信号の 1/0 に対応させる単純な変復調方式を用いているため、高速化には限界があった。

富士通研では、デジタル信号処理を用いた DMT 変復調方式を適用、汎用的な 10Gbps 用の直接変調レーザー部品で、1チャネルあたり 100Gbps を伝送できるようにした。

DMT 変復調方式
DMT 変復調方式

想定する4チャネル光送受信器構成
想定する4チャネル光送受信器構成