ヤフーは、「Yahoo! JAPAN」のアクセス データにもとづく「Yahoo! ビッグデータ」から東日本大震災前後の利用状況を分析し、その結果を「Yahoo! JAPAN ビッグデータレポート」として公表した。それによると、震災発生を境に関東圏でページ ビュー数(PV)が増えた一方、被災4県(岩手/宮城/福島/茨城県)で激減したことや、パソコンに比べスマートフォン/携帯電話からの PV が震災後に大きく増加したことが分かった。

震災の発生した2011年3月11日前後の PV は、停電や津波、避難などの影響でインターネット アクセス手段を失った人の多い被災4県で激減している。逆に関東圏(東京都、神奈川/埼玉/千葉/山梨/群馬/栃木県)では、情報収集に使う人が増えた影響か PV が高くなった。なお、被災4県では震災のあった3月11日より3月12日の PV が少ないが、3月11日は地震発生の14時46分まで通常の生活が営まれていたためである。

震災前後の PV 変化に大きな地域差、スマホは災害時のライフラインだった、「Yahoo!ビッグデータ」分析
震災前後の PV 推移
上:関東圏(東京都、神奈川/埼玉/千葉/山梨/群馬/栃木県)
下:被災4県(岩手/宮城/福島/茨城県)

全国な PV の推移は、被災地域で落ち込み、被災地域に比較的近い地方で増え、遠い地方で変化が小さい、という傾向がみてとれる。ただし、和歌山/宮崎/沖縄県は被災地域から離れているにもかかわらず PV が増えており、津波に対する関心が高いといった影響があるのだろうか。

震災後の PV 増減(全国)
震災後の PV 増減(全国)

PV 推移をパソコン、スマートフォン/携帯電話という利用デバイス別にみると興味深い現象が現れる。

まず、全国を対象とする PV データでは、パソコンの増加に比べスマートフォン/携帯電話の伸びが目立ち、特にスマートフォンの増え方が顕著だ。この違いは、スマートフォンを使えばいつでもどこでも情報が入手できるうえ、携帯電話に比べてパソコンに近い豊富な情報が得られるからという理由で発生したとみられる。

デバイス別 PV 推移(全国)
デバイス別 PV 推移(全国)

これに対し大きな被害を受けた宮城県では、震災発生後にいずれのデバイスも PV が落ち込むが、スマートフォンからのアクセスは3月15日に震災前より増え、携帯電話もパソコンよりはるかに早い段階で震災前の水準に戻っていた。停電や避難でパソコンによる難しい状況でスマートフォンがライフラインの役割を果たしており、災害時におけるスマートフォンの重要性が明確に示された。

デバイス別 PV 推移(宮城県)
デバイス別 PV 推移(宮城県)