米国 Google は、東日本大震災に関する記憶を保存/公開/共有する活動「未来へのキオク」の一環として、福島県双葉郡浪江町内の「ストリートビュー」画像撮影を開始した。被災地のストリートビュー画像は2011年夏より撮影しており、順次「デジタル アーカイブ プロジェクト」と称して公開してきた。

Google、福島県浪江町のストリートビュー画像を撮影開始、「未来へのキオク」サイトをリニューアル
浪江町内の撮影の様子

浪江町は、現在半分の地域が福島第一原子力発電所から20km圏内にあたる「警戒区域」、残り半分が「計画的避難区域」に指定されている。今なお町民2万1,000人が全国に避難している状況だ。今回、「ふるさとの現状を町民が把握し、また、原発事故の状況を世界に向けて発信したい」という浪江町長の要望により、撮影開始に至った。 ストリートビューの撮影は数週間程度かかり、数か月後には公開する予定となっている。未来へのキオクでは現在、2005年から2012年の福島県浪江町の画像も541件公開されている。

浪江町 町長 馬場有氏のコメント

また、Google は未来へのキオクサイトを、2013年2月にリニューアルし、より多くの「キオク」を追加するとともに、探しやすくするデザインへと変更した。これまでの動画、写真、ストリートビューなどの様々な「キオク」が地図上で表示され、「タイムスライダー」の導入により、時間の経過による景色の変化や、復興の様子などが確認できる。

地図上での「キオク」の表示、「タイムスライダー」を導入
地図上での「キオク」の表示、「タイムスライダー」を導入

更に、震災前後のストリートビューを上下分割画面で表示できるようにし、同じ場所の風景の比較がしやすくなっている。

震災前後でのストリートビューの比較が分かりやすく
震災前後でのストリートビューの比較が分かりやすく

震災遺構デジタルアーカイブプロジェクト」には、岩手県宮古市たろう観光ホテル、宮城県石巻市おしかホエールランドなど、新たに36か所の震災遺構が追加され、全70か所の画像が公開されている。

宮城県山元町山元町立中浜小学校の屋根裏
宮城県山元町山元町立中浜小学校の屋根裏

同サイトでは現在、442本の動画を含め、画像などの「キオク」を約5万5,800件以上掲載している。2013年3月11日で発災から約2年。Google ではこうした取り組みを通して、震災の記憶の風化を防ぎ、未来を考えるきっかけとなることを目指していく。