Linux デスクトップには2つの論争がある。1つはデスクトップ環境それ自体に関するもの。もう1つはデスクトップ上で動作するアプリケーションに関するものだ。2月第2週には、その両方に進展があった。

1. KDE 4.10

KDE 4.10 は、単なる定期アップデートの1つではない。Linux デスクトップにまったく新たなレベルの安定性とパフォーマンスを提供するものだ。

KDE 4.10 では、UI 作成フレームワーク「Qt Quick」の利用を拡大している。Qt はこれまでも KDE の基盤として利用されてきたが、進化した Qt Quick は KDE に新たなモジュール性を与えた。KDE 4.10 のリリース発表には次のようにある。

「Qt Quick の利用拡大は、開発者に大きなメリットを与える。多くのコンポーネントのインターフェイスが、Qt Quick の使用に向けてアップデートされた」

2. LibreOffice 4.0


LibreOffice 4.0 も KDE 4.0 同様、構造レベルでの大きな進化を果たした。OpenOffice.org の拡張を止め、独自の道を歩み始めている。そこでは膨大な量のコードの書き直しやクリーンアップが行われ、LibreOffice はより高速に、より安定したものになった。

LibreOffice 4.0 はまた、コンテンツ管理システム仕様「Content Management Interoperability Services:CMIS」に対応。Sharepoint、Alfresco、OpenText をはじめとした種々のツールとのコラボレーションも容易になった。

The Document Foundation 会長の Florian Effenberger 氏は声明のなかで次のように述べた。

「LibreOffice 4.0 は他システムとの相互運用に向けた最初の足がかりとなり、また、ユーザーインタフェースの改善に向けた作業における基盤ともなるリリースだ。LibreOffice プロジェクトは常に新たな開発者を惹きつけているだけでなく、フリーソフトウェア精神に基づいた透明性の高い協働の場となりつつある。共通の目的を達成するため、企業はスポンサーとなり、ボランティアの開発者が作業を進めている」

3. Linux Foundation がセキュアブート問題を解決

2月第2週には、Linux Foundation が Microsoft Secure Boot 問題に対する1つの解決策(LF ローダ)を提示した。だが、Linux Foundation によるアプローチと、Matthew Garrett 氏により提唱されている「Shim Secure Boot」によるアプローチには、若干の違いがある。

Garrett 氏は Blog に次の投稿をしている。

「Shim と LF ローダの機能的な大きな違いは、LF ローダが単一キーではなく暗号ハッシュをベースにしている点だ。このため、ディストリビューションがブートローダやカーネルをアップデートした場合、ユーザーは必ず許可されたバイナリのリストに明示的にハッシュを追加しなければならない」

両アプローチには、それぞれにメリットデメリットがあるとわかってきている。LF ローダの開発を指揮した Linux カーネル開発者の James Bottomley 氏は、Linux Foundation がこれら2つのアプローチの統合を検討してると述べている。

Sean Michael Kerner
Sean Michael Kerner は、InternetNews.com の主任編集者。

(この記事は、2月11日付けの英文記事を翻訳編集したものです)