Linux カーネルの中には、他よりも興味深い名前を持つものが存在する。Linux の創始者 Linux Torvalds 氏は2月18日、Linux 3.8 をリリース。これに、「Unicycling Gorilla(一輪車に乗るゴリラ)」というコードネームを与えた。

Linux 3.8「Unicycling Gorilla(一輪車に乗るゴリラ)」がリリース―サーバーファイルシステムが向上
このリリースには、公開日が「Presidents' Day(大統領誕生日)」だったことに由来する、もっと普通のコードネームが与えらる可能性もあった。Torvalds 氏は、Linux 3.8 のリリースメッセージで次のように書いている。

「リリースは、小さなパッチの確認作業のため数日遅れとなった。だが、この遅れは意図的なものだと言い張ることだってできる。Linux 3.8 を特別な『Presidents' Day』リリースだとするのだ。こうすれば、Linux 3.8 がより計画的なリリースに見えるだろう。だめかな?」

Linux 3.8 リリースは、2013年の最初のリリース。2012年12月にデビューした Linux 3.7 に続くものだ。Linux 3.8の目玉としては、ARM プロセッサへのサポートが進化したことがあげられる。その一方で、あるプロセッサへのサポートを廃止してもいる。

Linux 3.8 は、その歴史で初めて Intel 386 チップをサポートしないカーネルとなった。この変更は「Nuke 386-DX/SX support(386-DX/SX サポートへの核攻撃)」と呼ばれている。

Linux カーネル開発者の Ingo Molnar 氏は Linux Kernel のメーリングリストに次のように書き、Torvalds 氏に対して386 サポートの廃止を求めた。

「このツリーは時代遅れの 386 CPU サポートを削除し、開発上の手間をかなり省くことができる」

だが Molnar 氏は 386 サポートの廃止にはデメリットもあることに触れている。

「我々は、386 を廃止することへのノスタルジックな代償を支払わなくてはならない。1991年初頭に購入した懐かしい386 DX33 システムでは、もう最新の Linux カーネルが起動しなくなるのだ。ぐすん」

ファイルシステムの向上

Linux 3.8 は Linux ユーザーとサーバーに対して、より進化したファイルシステムを提供する。新たな機能の中には、フラッシュディスク向けのファイルシステム「F2FS」がある。これは、Samsung の貢献によるものだ。Samsung の Jaegeuk Kim 氏はこの F2FS を次のように説明している。

「F2FS は NAND フラッシュメモリベースのストレージデバイス用に設計された新しいファイルシステムだ。我々は、ログ構造化ファイルシステムアプローチを選択し、これを新たなストレージに適合させるよう努めた。また、ログ構造化ファイルシステムの既知の問題を修正している」

Btrfs

Linux 3.8 では、すでに複数の Linux ディストリビューションに採用されている次世代ファイルシステム「Btrfs」のパフォーマンス向上にも努めている。Linux 3.8 の Btrfs では、「Scrub」機能も拡張された。Linux カーネル開発者の Stefan Behrens 氏は、カーネルコミットに次のように書いている。

「『Scrub』コードは、ディスクのアロケートデータの読み込みで最も効率の良いコードだ。例えば、Scrub はディスクヘッドの無駄な動きを避けるため、連続読込、非アロケートブロックのスキップ、先読み機構の活用を実行する。また、破損個所の検出と修復のためのコードも含んでいる」

Sean Michael Kerner
Sean Michael Kerner は、InternetNews.com の主任編集者。