Linux Planet において、Microsoft のセキュアブートと Oracle による Sun Microsystems の買収ほど論争を呼んだ事件はない。1月の最終週には、その2つの問題が再び表面化した。

1. ブートブリック

Matthew Garrett 氏が UEFI セキュアブートへのリスクを警告して以降、Linux ユーザーは新しいハードウェアが使用できなくなるのではないかという懸念を持ち続けてきた。

この懸念が現実のものとなった。Samsung 製 Windows 8 ノート PC で Linux のロードを試みると、その PC が「ブリック」したのだ。「ブリック」とは、PC が起動しなくなり、「ブリック(レンガ)」のようにまったく動かなくなってしまった状態を指す。だが、Linux 開発者はこれに対応した。

Intel の Linux カーネル開発者 Matt Fleming 氏は Linux カーネルのコミットメッセージに次のように書いている。

「一部の Samsung 製ノート PC でこのドライバーを動作させると、PC が『ブリック』と化すという報告がなされている。EFI でブートする際には、このドライバーを無効にしなければならない。ドライバーは、BIOS のメモリマップに依存しているからだ」

そう、Samsung の「ブリック」問題には、すでに解決策が用意されているのだ。セキュアブートは Linux にとってリスクとなっているが、これには才能ある、献身的な開発者が対応している。

2. MariaDB

Oracle による Sun 買収によって発生した問題の1つに、MySQL の扱いに関するものがある。Oracle には自前のプロプライエタリな商用データベースがあり、オープンソースのデータベースを持つ目的も必要性もないからだ。

だが Oracle は MySQL の改良に全力を注ぎ、新バージョンを投入しながら全体の安定性とプラットフォームの品質を向上させてきた。

しかし、まだ問題は残っている。その多くは MySQL を生み出した Monty Widenius 氏が投げかけてきたもの。同氏は MySQL の代替となる「MariaDB」という製品の開発に乗り出してきた。

Oracle が MySQL の所有者となって2年。現在では openSUSE や Fedora といった主力 Linux ディストリビューションは、デフォルトデータベースとして MySQL ではなく MariaDB を採用する動きを見せている。例えば、Fedora 19 の Wiki には、次のようにある。

「MySQL の創設メンバーによって開発された MariaDB の方が対応がオープンソースに近く、コミュニティーもアクティブである。MariaDB との協働は、特にセキュリティ関連において容易だと感じている。我々は、Fedora 19 の初期開発サイクルから、MySQL を MariaDB で置き換えるつもりだ。MySQL も少なくともあと1リリースは用意するが、今後は MariaDB をデフォルトにしていく。また、両パッケージの同時インストールをサポートするつもりはない。いずれか1つを選択することになる」

3. カーネルの開発


Linux カーネルも複数リリースされた。Greg Kroah-Hartman 氏が3.0.62と3.4.29、そして3.7.6の安定版カーネルをリリースした。

最新版のカーネルについては、Linus Torvalds 氏は Linux 3.8 正式版のリリース準備を整えつつある。Linux 3.8 の6番目のリリース候補版はすでに2月1日にデビューした。Torvalds 氏は仲間の Linux カーネル開発者たちに対し、自分がダイビングに行く予定のため rc7 リリースはしっかりしたものにして欲しいと呼びかけている。

Sean Michael Kerner
Sean Michael Kerner は、InternetNews.com の主任編集者。

(この記事は、2月4日付けの英文記事を翻訳したものです)