米国 Juniper Networks は、年次グローバル パートナーカンファレンスで、従来のネットワークインフラから SDN(Software Defined Network)に移行する際の包括的なビジョンと、SDN 市場をリードするための戦略概要を発表した。

新サービス設計/提供に要する期間の短縮、ネットワーク運用コストの軽減、そして導入の明確な道筋が、Juniper の SDN 戦略となる。

以下は、同社が考える SDN への移行に必要な6つの主要原則。

ネットワークソフトウェアの明確な区分
ネットワークソフトウェアを、管理/サービス/制御/フォワーディングの4レイヤー(プレーン)に区分し、ネットワーク内の各プレーンを最適化できるアーキテクチャ基盤を提供する。

最適な集中化
管理/サービス/制御機能を集中化してネットワークを簡素化、運用コストを軽減する。

クラウドの活用
クラウドを活用して従量課金に基づく料金設定にし、価値に見合うコストでサービスを提供、弾力的に拡張、柔軟に展開できるようにする。

プラットフォームの構築
ネットワークアプリケーション、サービス、管理システムを統合するプラットフォームを構築する。

プロトコルの標準化
複数ベンダーとの相互運用性や異種混合環境をサポートするためにプロトコルを標準化する。

SDN の主要原則を幅広く応用
これらの SDN 原則を、データセンターや企業ネットワークから、無線/有線サービスプロバイダーのネットワークまで、すべてのネットワークとセキュリティを含むネットワークサービスに幅広く応用する。

また同社は2013年以降、SDN ネットワークのメリットを享受するのに必要なステップとして、以下の4ステップを提供する。

ステップ1:管理の集中化
ネットワーク機器をすべて設定する単一のマスターを提供するため、ネットワーク管理/分析/設定機能を集中化するが、このステップは、「Junos Space」アプリケーションで行う。

ステップ2:ネットワーク/セキュリティサービスをハードウェアから抽出
サービス仮想マシン(VM)を構築、基盤となるハードウェアからネットワーク/セキュリティサービスを抽出し、業界標準の x86 系ハードウェアを使い、ソリューションに対するニーズに基づいて、ネットワークとセキュリティのサービスを個別に拡張できるようにする。

この次世代プログラマブルネットワークは、2013年第1四半期に販売を予定している「JunosV App Engine」で実現する。またこのステップは、同社の新しいソフトウェアライセンス供与スキーム「Juniper Software Advantage」でサポートする。

ステップ3:コントローラーの集中化
複数のネットワーク/セキュリティサービスがネットワーク内のさまざまな機器と連携して接続できるようにするため、集中化されたコントローラーを導入する。これは「SDN Service Chaining」と呼ばれ、仮想的にサービスをネットワークトラフィックのフローの中に、ソフトウェアを使って挿入する。

この Service Chaining 機能は、現在はネットワーク/セキュリティ向けの別々の機器で初歩的な形で実現されているが、SDN Service Chaining により、ネットワークはビジネスニーズにダイナミックに対応できるようになる。

同社では、Contrail Systems 社から買収した SDN コントローラー技術と、JunosV App Engine の進化を通じて、2014年中に SDN Service Chaining 機能を提供する予定。

ステップ4:ネットワーク/セキュリティハードウェアの最適化
ハイパフォーマンスを提供するため、ネットワークとセキュリティ用ハードウェアの利用状況を最適化する。

ステップ1からステップ3までは新しいネットワーク/セキュリティ機能を実現するものだが、ネットワーク/セキュリティ用ハードウェアの最適化により、ソフトウェアのみの場合と比較した場合で、重要なネットワーキング機能のパフォーマンスを10倍かそれ以上に向上できるという。

最適化されたハードウェアと SDN Service Chaining を組み合わせ、最高のネットワークが実現できる。同社の「MX」シリーズと「SRX」シリーズ製品は、今後のソフトウェアベースの Service Chaining アーキテクチャを支えるために進化を続け、MX/SRX シリーズの顧客は、今後も SDN による新機能を活用できる。

同社はまた、ソフトウェアの新ライセンス/メンテナンス向けモデル「Juniper Software Advantage」を発表した。

Juniper Software Advantage は企業向けソフトウェアライセンスモデルを基盤とし、同社の機器と業界標準 x86 サーバーとの間でソフトウェアライセンスを移行できるようにし、顧客の投資を長期にわたって保護する。

各ソフトウェア向けライセンス供与パッケージ、および新ライセンスへの移行は、2013年に発表する予定。

米 Juniper、SDN ビジョン/戦略/ライセンスモデルを発表
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