技術系の企業で CIO を務めるのは、容易なことではない。Bask Iyer 氏は、Juniper Networks でその容易でない業務を担っている人物だ。今回は Iyer 氏に、Juniper Networks での CIO の業務について話を聞いた。

Juniper Networks の CIO は、BYOD と SDN にどう対処しているのか?
Juniper Networks CIO の Back Iyer 氏

Iyer 氏は、従業員からの要求に応えて BYOD への対応をするだけでなく、企業のコスト削減のために SDN を含めた最新の IT 技術の導入にも奔走している。

BYOD 対応

BYOD 対応に関しては、現在すべての企業の IT 部門が直面しているのと同じ課題に Iyer 氏も対応を迫られているという。それは、「誰がデバイスの費用を支払うのか」という課題だ。Iyer 氏は次のように述べた。

「従業員が営業担当者である場合、あるいは業務上必要であると認められた場合、我々はそのデバイスに対して支払いをすることにしている。だが、会社がすでに iPad を支給したにも関わらず、従業員がさらに自身の iPad も業務に持ち込んだような場合、これの費用は従業員が支払うべきだ」

Iyer 氏は、従業員の中には、すべてのデバイスを企業が支給するべきだと考えるものもいることに触れた。そのような場合、Iyer 氏は 通勤用自動車の歴史を例にあげて説明するという。

「かつて企業が社員に対して、通勤用の自動車や交通費を支給していた時代があった。だが現在では、従業員は自分が購入した自動車を使って通勤をしている。(注:米国企業の例)従業員が業務で自動車が必要だと言えば、企業側は、では自分の自動車を使えと言うだけだ」

BYOD には必ず費用が発生するが、その費用はしっかりと管理すべきだというのが Iyer 氏の考えた。Iyer 氏は、業務で本当に必要な場合にのみ、IT 部門が従業員に対してツールを支給するべきだと述べた。

「多くの企業では、BYOD を認めるか認めないか、認めるとしたらどのバージョンのデバイスを支給するのか、そんな話合いで無駄な時間を費やしている。CIO の役割は、サンタクロースではない。CIO は人々に無料のプレゼントをばらまくのではなく、企業を成長させるための手助けをするのが仕事だ」

SDN 対応

Juniper Networks は企業として、ソフトウェア定義ネットワーク(Software Defined Networking:SDN)の推進に力を入れている。同時に、社内インフラへの SDN 導入も進めているようだ。

「我々は、SDK とオートメーションを拡張し、ネットワークレイヤーを抽象化している。Juniper Networks の顧客は、どうすればネットワークがより管理しやすく、より少ない人員で管理可能になるかについて強い関心を抱いている」

一方で Iyer 氏は、SDN はネットワークでの次世代技術として重要なものだが、ハードウェアも依然重要であり、SDN の導入ですべてが簡単に抽象化されわけではないとも述べた。

CIO としての課題とは

Iyer 氏は、そのキャリアの大半を CIO として過ごしてきている。だがそれでも技術系企業で CIO であることは容易ではないという。CIO は、従業員に博士号を持つ社員やエンジニアが多くいる中で、技術系のリーダーとして振舞うことが期待されているからだ。

「Juniper のような技術系企業では、社員全員が、自分こそが CIO だと考えており、これが CIO のポジションを難しいものにしている。どの社員も、多かれ少なかれ技術を理解しているからだ」

だが Iyer 氏は、技術を理解していることと、CIO になることはまったく違うことだと述べた。

「楽器屋の店員は、ギターを弾けるかもしれない。だが、彼が Eric Clapton になれるとは限らない」

Sean Michael Kerner
Sean Michael Kerner は、InternetNews.com の主任編集者。

(この記事は、1月10日付けの英文記事の抄訳です)